5分でわかる!躍進する社会主義勢力
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「社会主義の台頭と選挙法改正」です。
第一次世界大戦で戦勝国となった イギリス では、次第に 社会主義勢力 が力を伸ばすようになりました。詳しく見ていきましょう。
大戦中、現在まで続くウィンザー朝が成立した
第一次世界大戦中の1917年、現在のイギリス王朝である ウィンザー朝 が成立しました。ただし、新たな王朝が成立したといっても、王家が交代したわけではありません。ハノーヴァー朝からウィンザー朝へと 王朝の呼び名が変わった のです。
イギリスでは、1714年にステュアート朝が断絶した後、 ドイツ からハノーヴァー選帝侯が招かれて ハノーヴァー朝 が始まりました。そう、ハノーヴァーとは ドイツ風の名前 なのです。
ハノーヴァー朝は第一次世界大戦が始まったあとも存続していました。しかし、大戦中イギリスとドイツは 敵同士 です。そこで、王宮の所在地にちなんで ウィンザー朝 と改名されることになったのです。
1917年に始まったウィンザー朝は、2017年の現在でも存続しています。
ロイド=ジョージ挙国一致内閣のもとで、女性参政権が認められた
ウィンザー朝のもと、第一次世界大戦を勝利に導いたイギリスの首相を ロイド=ジョージ といいます。彼は、戦争に勝利するため、対立する政党も含めた大連合内閣を結成しました。このような内閣を 挙国一致内閣 といいます。
挙国一致内閣のもと、1918年に 第4回選挙法改正 が行われ、 女性参政権が認められました。 この動きは、前回学んだ アメリカ と同じです。
第4回選挙法改正では、21歳以上の男性・30歳以上の女性に選挙権が与えられることになりました。
英史上初の労働党内閣!マクドナルド内閣の発足
第4回選挙法改正の結果、有権者が増え、戦後復興を求める国民の声が強く政治に反映されるようになりました。すると、社会主義政党である 労働党 が多くの票を集めるようになり、1924年には イギリス史上初の労働党内閣 である 第1次マクドナルド内閣 が成立しました。
ただし、労働党は単独で政権を握ったわけではありません。第1次マクドナルド内閣は 自由党との連立内閣 でした。労働党と自由党は対立し、この内閣は1年足らずで解散することになってしまいました。
短命に終わったとはいえ、史上初めて 社会主義の政党(労働党)が内閣を組織した ことは非常に重要です。しっかり覚えておきましょう。
戦後改革はまだまだ続く!
その後もイギリスでは、様々な戦後改革が進められました。
1928年には 第5回選挙法改正 が行われ、 21歳以上の男女普通選挙権 が認められました。ついに男女の権利が平等になったのです。
植民地経営にも大きな変化が見られました。戦争で疲弊し、広大な植民地を維持することが困難になったイギリスは、植民地の中でも白人が支配する 自治領 に対し 本国と同等の地位を与える ことにしたのです。
1931年には、上記の内容を法的に規定した ウェストミンスター憲章 が制定されました。また、イギリス本国と自治領、植民地などをまとめて イギリス連邦 と呼ばれるようになりました。
第一次世界大戦後の欧米諸国、第2回。
今回は「戦勝国イギリス・フランス」について学習します。