5分でわかる!アメリカから始まった恐慌が世界へ波及!!
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「世界恐慌の発生」です。
1929年に発生した、世界的な経済不況を 世界恐慌 といいます。世界恐慌は、アメリカの経済不況が世界へ波及するかたちで発生しました。
当時のアメリカでは「株」が大人気!
第一次世界大戦後、アメリカは空前の繁栄をとげ、世界一の経済大国となりました。そんなアメリカでは当時、「株式ブーム」が到来していたのです。
株式(株)とは、会社が活動資金を集めるために発行する証明書のことです。会社は、株を買ってもらうことで資金を集めます。一方、株を買った人は株主になり、様々な権利を得られます。これが「株式」の仕組みです。
また、株は売却することもできます。例えば、ある会社の株を1株1万円で買った後、人気が上がって1株100万円になったときに売れば、差額の99万円を儲けられるのです(極端な例ですが)。
1920年代のアメリカは、空前の繁栄のもとで、株価も上昇傾向にありました。当時、会社員はもちろん、主婦や子どもまでもが株に興味をもっていたといわれます。
株価が大暴落!アメリカ大統領の対応は?
株を買えば簡単に儲けられる。そんな考えが広まる中、大変な事態が起こりました。1929年10月24日木曜日、ニューヨーク株式市場の ウォール街 で、突然 株価が一斉に大暴落 したのです。この日は 「暗黒の木曜日」 と呼ばれています。
株価の大暴落により、アメリカ中で大規模な金融恐慌が発生。その影響は大きく、巨額の借金を抱えて自殺に追い込まれる人もいました。そして、アメリカで始まった経済恐慌が世界中へ広がり、 世界恐慌 が始まったのです。
恐慌の発生に対し、当時のアメリカ大統領 フーヴァー は、どのような対策をしたと思いますか?なんと彼は、資本主義経済の自然回復力を信じて 対策を立てなかった のです。
みなさんは アダム=スミス という人物をご存知ですか?彼は有名な古典派経済学者で、市場経済は 「神の見えざる手」 によって自動調節されると主張し、国家による経済活動への干渉を否定しました。フーヴァーが何も対策をしなかったのは、この考え方によります。
経済活動には干渉しなかったフーヴァーですが、恐慌対策として フーヴァー=モラトリアム と呼ばれる政策は実施しました。これは ドイツの賠償金支払いや、英仏のアメリカへの借金返済を1カ年停止する というものです。
この政策は1931年に実施されましたが、恐慌はすでに世界中へ広がっており、あまり効果はありませんでした。恐慌にうまく対応できなかったフーヴァーは国民の支持を失い、2期目の大統領選では落選することになります。
世界恐慌とファシズム諸国の侵略、第1回。
今回は「世界恐慌の到来」について学習します。