5分でわかる!ドイツ国民を魅了したナチ党の政策!
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「ナチ党とヒトラー」です。
第一次世界大戦後のドイツで生まれた ナチ党 と呼ばれる政党と、その指導者 ヒトラー について学習します。
ナチ党ってどんな政党?
第一次世界大戦後、ドイツでは多数の政党が結成されました。そのうちの1つに 国民社会主義ドイツ労働者党 という政党があります。この政党のことを ナチ党 と呼びます。
ちなみに「ナチ党」という呼び方は蔑称(べっしょう)です。批判的な気持ちを込めた呼び名だということです。
ナチ党は 国民社会主義 という思想を掲げました。これは、失業問題や経済格差といった様々な社会問題を 国家が中心となって 解決しようとする考え方です。この思想がナチ党の大きな特徴といえます。
ナチ党の指導者ヒトラー!いったいどんな人物?
ナチ党の指導者として有名なのが ヒトラー という人物です。彼は 反ユダヤ主義・反共産主義・植民地の再分割 を掲げて国民の支持を得ました。
ヒトラーは、ユダヤ人は劣った人種であり、ユダヤ人のせいで貧富の差が発生していると主張しました。また、共産主義の考え方を批判したほか、第一次世界大戦後に没収された植民地を取り返そう、と主張したのです。
ヒトラーやナチ党の思想は、イタリアのムッソリーニやファシスト党と似ています。ナチ党とファシスト党は、どちらも ファシズム の思想を持つ政党なのです。
ヒトラーの徹底した主張や行動力は、貧困層と富裕層の間の 中間層 と呼ばれる階級や、軍部からの支持を集めました。
ナチに歯向かう者は許さない!
ヒトラーは、ナチ党の軍事組織として 突撃隊(SA) を創設し、幹部の身辺警護を担う組織として 親衛隊(SS) を創設しました。
さらには ゲシュタポ と呼ばれる秘密警察(=スパイ)を創設し、反ナチ党や反ヒトラーの活動を厳しく取り締まりました。
このようにヒトラーは、さまざまな組織を結成することで反対派を抑圧し、独裁的な政治を進めたのです。
政権獲得をねらうナチのクーデタ!
1923年、ヒトラー率いるナチ党は ミュンヘン一揆 と呼ばれるクーデタを起こしました。彼らはヴァイマル共和国を倒して政権を獲得しようとしたのです。ちなみにこのクーデタは、イタリアのムッソリーニが行った ローマ進軍 を参考にしています。
ローマ進軍は成功し、ムッソリーニは政権を獲得しましたが、ミュンヘン一揆は失敗し、ヒトラーは逮捕されてしまいました。いったいなぜ失敗したのでしょうか?
その理由の一つに 国民の支持を得られなかった ことが挙げられます。一般に、ドイツ人はルールを破ることを嫌う国民性を持っています。政権を獲得するためにヒトラーがとった「クーデタ」という手段は、暴力という非合法的な手段で政権を奪おうとする行為です。だからこそ、人々の支持を得られなかったと言えます。
ヒトラーは、この反省を生かし、クーデタという非合法の手段ではなく、あくまで 合法的な手段で政権を取ることを目指すようになりました。
合法的な手段とは、すなわち選挙です。ヒトラーは国民の支持を集め、選挙で権力を握ろうとしました。そして 立法権 を握ることで、自分の政策に都合の良い法律を制定しようとしたのです。
世界恐慌とファシズム諸国の侵略、第4回。
今回は「ナチ党の勢力拡大」について学習します。