5分でわかる!ヒトラーの政権獲得!第三帝国の成立!
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この動画の要点まとめ
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経済不況のなか、ナチ党が第1党に
1929年、アメリカで発生した経済不況が世界に広がり 世界恐慌 が発生しました。ドイツも経済不況に見舞われましたが、当時の大統領 ヒンデンブルク は効果的な対策をうてませんでした。ドイツの失業者は増える一方で、1930年の時点で500万人を超えていたと言われます。
不況にあえぐドイツ国民は、やがてヒトラー率いるナチ党に期待を寄せるようになりました。1932年に実施された選挙では ナチ党が第1党になったのです。
ちなみに第2党は社会民主党、第3党は 共産党 でした。失業者が増加したことで、共産党が支持を集めたのです。
ヒトラーの政権獲得/共産党を弾圧!
1933年、ヒンデンブルク大統領は ヒトラーを首相に任命しました。 こうしてヒトラー内閣が発足し、ついにヒトラーは政権を握ることになったのです。
首相となったヒトラーは、驚くべき行動をとりました。なんと就任直後に 国会を解散したのです。 国会解散を受けて、再び選挙が行われることになりました。
その後、またしても驚くべき事件が起こりました。ベルリンの国会議事堂が何者かに放火される事件が起こったのです( 国会議事堂放火事件 )。
この事件の犯人は、元オランダ共産党のルッベという人物だと断定されました。ヒトラーはこの事件を口実に 共産党を弾圧し、解散に追い込んだのです。
あらゆる権力がヒトラーに集中!
1933年3月、ヒトラー内閣は 全権委任法 を成立させました。これは 政府に立法権を委ねる 法律。つまりヒトラーは行政権と立法権を手に入れたことになります。
全権委任法の成立により、1919年に制定されたヴァイマル憲法は事実上無効となりました。そして、これ以降のドイツは 第三帝国 と呼ばれることがあります。
神聖ローマ帝国が第一帝国、ビスマルクが活躍したドイツ帝国が第二帝国。それに続く第三帝国というわけです。
1934年にヒンデンブルクが死去すると、ヒトラーは大統領・首相・党首の全権力を握り 総統(フューラー) と呼ばれるようになりました。ヒトラーは名実ともに、ドイツの独裁者となったのです。
以上、ヒトラーが独裁政権を完成させるまでの流れを勉強しました。彼は世界恐慌による経済危機のなかで巧みに国民を魅了し、あくまで「合法的」な手段で権力を完成させていったのです。
ポイントの2つ目は「ヒトラーの政権獲得」です。
ヒトラーが政権を獲得し、独裁体制を築いていく様子を学習します。