5分でわかる!戦後の経済秩序の再建!
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この動画の要点まとめ
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第二次世界大戦はどうして起こった?
突然ですが、みなさんに質問です。 第二次世界大戦が始まった理由 は何だと思いますか?ドイツのヒトラーがいきなり暴走したからでしょうか?・・・いいえ、違います。
確かに、ドイツがポーランドへ侵攻したことで大戦が始まりました。しかし、そこに至るまでには様々な過程がありましたよね。第二次世界大戦が始まった大きな要因、それは 世界恐慌 です。
1929年、アメリカで株価の大暴落が発生すると、世界中に経済恐慌が広がりました。これを受けて、イギリスなど植民地を有する国々は ブロック経済 政策を実施。自国や植民地以外との貿易をシャットアウトしました。一方、ブロック経済から排除された国々は恐慌に苦しむことになりました。
ドイツや日本など植民地を持たない国々は、植民地の獲得を求めて海外へ進出。こうして、第一次世界大戦後に構築された国際体制が破壊され、世界は第二次世界大戦へと向かっていったのです。
ブレトン=ウッズ国際経済体制の構築
こうした反省をふまえ、第二次世界大戦後の世界では新たな経済体制が構築されていくことになります。まず、大戦中の1944年7月、アメリカで ブレトン=ウッズ会議 が開催されました。この会議では 国際通貨基金(IMF) と 国際復興開発銀行(IBRD) の設立が決定されました。
IBRDは主に 戦後復興を支援する 機関です。戦争で疲弊した国々にお金を貸し、復興の過程で少しずつ返済してもらう、という流れです。一方、IMFは主に 緊急時に経済的な援助を行う 機関です。
第二次世界大戦後の経済体制は アメリカ を中心に構築されました。アメリカの通貨 ドル を基軸とした 固定為替相場制 が導入されたのです。ドルと他国の通貨との交換比率は一定とされ、例えば日本円については1ドル=360円と定められました。交換比率を一定に保つことで貿易を発展させ、経済を安定させようとするねらいがあったのです。
このようにして、第二次世界大戦後にはアメリカを中心とした新たな経済体制が構築されました。これを ブレトン=ウッズ国際経済体制 と呼びます。
自由で平等な国際貿易を目指して
1948年、 ガット(GATT・関税および貿易に関する一般協定) と呼ばれる国際協定が発効されました。戦前にブロック経済が構築されたことを反省し、関税障壁などを廃した貿易の自由化が目指されました。
GATTは、先ほど説明した固定為替相場制とともに、ブレトン=ウッズ国際経済体制を支える大きな柱となりました。
ちなみに、1995年にはGATTに代わって 世界貿易機関(WTO) が発足。WTOは現在でも、国連の常設機関として経済のグローバル化促進に力を注いでいます。
以上、戦後の新たな国際経済体制について学習しました。 固定為替相場 と GATT がその大きな柱となったことを覚えておきましょう。
ポイントの2つ目は「戦後の国際経済体制」です。
第二次世界大戦後、アメリカを中心とした新たな経済秩序が形成されていく様子を学習します。