5分でわかる!冷戦の時代をみる視点
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この動画の要点まとめ
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前章では、第二次世界大戦と戦後秩序の形成を一緒に勉強してきましたね。世界恐慌以降、ヨーロッパをはじめとする各国の協調体制は崩壊。植民地の獲得に精を出すドイツ・イタリア・日本といった国々が、第二次世界大戦を引き起こしていきました。
そして第二次世界大戦後、二度と大きな戦争を起こさぬよう 国際連合 がつくられました。また、アメリカを中心とする新たな経済体制が構築され、自由で平等な貿易が目指されました。
この章では、戦後世界の様子をヨーロッパとアジアの2地域に分けて学習していきます。まずはヨーロッパです。
第1回「第二次世界大戦後のヨーロッパ世界」
第1回の授業では、戦後ヨーロッパの動向を 西ヨーロッパ と 東ヨーロッパ に分けて学習します。
ヨーロッパは第二次世界大戦の主戦場となったため、西欧も東欧も大きな被害を受けました。多くの死傷者が出たうえに街はボロボロ。各国は戦後復興を進めようとしました。
その復興の動きの中で、東欧諸国に注目すべき変化が見られました。なんと多くの国々がソ連の影響を受けて 社会主義国家 へと変わっていったのです。
第二次世界大戦が始まると、東欧諸国の多くは ドイツの占領 を受けました。そして、ドイツの占領から東欧諸国を解放してくれたのは ソ連 だったのです。そのため東欧ではソ連の影響が強く、戦後に各国で社会主義政権が誕生していきました。
第2回「冷戦の始まり」
社会主義国家の増加を受けて、アメリカやイギリスといった 資本主義国家 は警戒を強めました。特にアメリカは資本主義国家を代表して、社会主義勢力を抑え込もうとしたのです。
やがて世界はアメリカをリーダーとする 資本主義陣営 と、ソ連をリーダーとする 社会主義陣営 とに分かれて対立するようになりました。この対立を 冷戦 といいます。
第2回の授業では、ヨーロッパを舞台に冷戦が始まる様子を学習します。
第3回「米ソ両陣営の軍事ブロック」
第3回の授業では、米ソ両陣営が 経済・軍事同盟 を成立させていく様子を学習します。アメリカが資本主義国を巻き込んで軍事同盟を作れば、ソ連も対抗して社会主義国家による軍事同盟を結成。このようにして両陣営は対立を深めていったのです。
ここまではヨーロッパの様子を学習しました。第4回からはアジアに舞台を移します。
第4回「中国と朝鮮半島の行方」
第4回の授業では、東アジアの 中国と朝鮮 について扱います。頭に入れておいてほしいのは、ヨーロッパから遠く離れた中国や朝鮮においても 資本主義vs社会主義 の対立構造が見られた、という点です。
中国では 国民党vs共産党 の対立が再開し、朝鮮半島は分断され 韓国vs北朝鮮 の対立構造が生まれました。資本主義国アメリカが韓国を支援し、社会主義国ソ連が北朝鮮を支援したのです。
第5回「東南アジア諸地域の独立」
第5回の授業は 東南アジア が舞台です。第二次世界大戦で日本が敗れたことで、日本に占領されていた国々が次々と独立を果たしていきました。
その中でも、特に ベトナム の動きが重要です。ベトナムは ホーチミン という指導者のもとで独立を果たすことになるのですが、彼は 社会主義者 でした。
ホーチミンのもとでベトナムが独立を果たすと、かつてベトナムを支配していたフランスが干渉し、植民地支配を再開しようとしました。ベトナムはフランスを退けましたが、その後はアメリカがベトナムに干渉します。
アメリカは東南アジアに社会主義の波が広がることを恐れていました。 資本主義vs社会主義 の対立構造は東南アジアにまで及んでいたのです。
第6回「南アジア・西アジアの独立」
第6回の授業では、南アジア・西アジア地域の独立について見ていきます。南アジアではインド、西アジアではイランやパレスチナの動きに注目します。
これらの地域では冷戦の影響はそれほど見られませんでした。しかし、代わりに 民族問題 や 宗教問題 が発生することになったのです。
ヨーロッパ諸国に支配されていた時には、これらの問題は表面化しませんでした。しかし、戦争が終わって他国の占領から解放されたことで、南アジアや西アジアの国々が抱えていた民族問題・宗教問題が表面化したというわけです。
戦後のアジア諸国は冷戦の影響や民族・宗教問題といったトラブルを抱えながら、独立を果たしていくことになりました。
以上、合計6回の授業を通して、第二次世界大戦後のヨーロッパとアジアについて学習します。是非みなさんに覚えておいてほしいのは 資本主義vs社会主義 の対立構造です。ヨーロッパでもアジアでも、この対立関係が様々な形で発生することになります。
第41章「米ソ冷戦の時代」のガイダンス授業です。
この章では合計6回にわたって 冷戦の時代 について勉強します。