5分でわかる!経済危機と冷戦の終結をみる視点
- ポイント
この動画の要点まとめ
ポイント
まずは前章の復習です。前章ではアジア諸地域の紛争について勉強しました。第2次世界大戦後、アジアの国々は列強の支配から脱却し、独立を達成しました。しかし、中には植民地時代に、民族や宗教・宗派に関係なく、支配国の都合で国境線をひかれた国や地域もありました。その国境線のまま独立を果たしてしまったことで、戦後のアジアでは民族紛争・宗教対立が勃発することになったのです。
そして、アジアで起こった紛争の一部は、欧米諸国にも大きなダメージを与えることになりました。第4次中東戦争の影響で第1次石油危機が発生し、イラン革命の影響で第2次石油危機が発生しました。こうして欧米諸国は、1970年代に2度にわたって石油危機に直面することとなったのです。
第1回「世界的な経済危機」
第1回の授業では、石油危機などの影響で、アメリカを中心とする国際経済体制が行き詰まる様子を学習します。世界的な経済危機に対し、アメリカのニクソン・カーター・レーガンの3人の大統領がどのような対応を見せたのかに注目です。
第2回「ソ連の動向と冷戦の終結」
世界的な経済危機は、結果的に冷戦の終結へと結びつきました。アメリカの財政は悪化し、軍備を拡張し続けることが難しくなりました。
一方、ソ連はゴルバチョフ書記長の時代に「新思考外交」と呼ばれる新たな外交政策をとり、資本主義陣営へ接近しました。こうして米ソが歩み寄り、ついに冷戦が終結することになったのです。
第3回「ソ連の崩壊と東欧諸国の民主化」
第3回の授業では、ついにソ連が崩壊します。そして、ソ連崩壊に連動する形で東欧諸国の民主化が進んでいきます。各国で共産党の一党独裁が終わり、民主的な政治へと変わっていったのです。この動きを、代表的ないくつかの国に注目して学習します。
ただし、民主化が進んでも経済的な発展がみられたわけではありませんでした。各国では、経済的に厳しい状況が続くことになったのです。
第4回「アメリカの動向」
第4回の授業では、冷戦後のアメリカの動きをみていきます。冷戦後も財政難に苦しんだアメリカは、20世紀末に劇的な回復を見せることになりました。
その経済回復を成し遂げたのはクリントン大統領です。彼の時代に、もともと軍事用に開発されたインターネットが民間に開放されたことでIT革命が起こり、アメリカの経済が活性化することになりました。
第5回「西ヨーロッパ諸国」
第5回の授業では、西ヨーロッパの国々の経済政策に注目します。中でも注目するのはイギリスです。イギリスでは、1979年に就任したサッチャー首相が、経済を立て直すための改革を実施しました。
授業の後半では、ヨーロッパの国々が手を取り合い、協力していこうとする動きを学習します。現代でも活動しているヨーロッパ連合(EU)と呼ばれる組織が、この時に登場することになったのです。
アジア諸地域で起きた紛争の影響で、欧米諸国は経済危機を迎えました。この経済危機は冷戦の終結へとつながるとともに、アメリカやソ連、ヨーロッパの国々の経済体制を大きく変えていくことになります。
以上、合計5回の授業を通して、経済危機と冷戦の終結をいっしょに勉強していきましょう!
第46章「経済危機と冷戦の終結」のガイダンス授業です。
この章では合計5回にわたって経済危機と冷戦の終結について勉強していきます。