高校日本史B
5分でわかる!『漢書』地理志
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この動画の要点まとめ
ポイント
中国史書の日本1 『漢書』地理誌
これでわかる!
ポイントの解説授業
中国の歴史書から、昔の日本のことがわかる!
まずは 『漢書』地理誌 の記述を見てみましょう。
『漢書』とは、中国の漢(前漢)という時代について書かれた歴史書です。
長い文章の中で、日本について書かれているのはこの部分だけです。
この短い文章が、紀元前の日本について書かれたほぼ唯一の歴史書 だったりします。
ちなみに、 日本史では、このような昔の歴史書や文献などに書かれた文章のことを「史料」(しりょう)といいます 。
学校の試験や入試でも内容を問う問題が出たりするので、出てくるたびにしっかり確認するようにしましょう。
それでは、この史料に書かれた内容について、もう少し詳しく見てみましょう。
昔の日本人(倭人)は、中国(漢)に朝貢していた!
最初に、 楽浪郡 (らくろうぐん)の海の向こうに 倭人 (わじん)と呼ばれる当時の日本人が暮らしていると述べています。
楽浪郡は、朝鮮半島の一地方で、現在の北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のピョンヤンあたりにあったと言われています。当時は中国の一部だったようです。
倭人たちは100を超える小国に分かれて暮らしていたようです。
その倭人たちは、定期的に 漢 に 朝貢 (ちょうこう)に来ていたと書かれています。
朝貢 とは貢物を持って挨拶に行くことです。
身分としては、 貢物を持っていく倭人が下、貢物を受け取る漢が上 、となります。
このように、 「朝貢」というキーワードが出てきたら、上下関係が大切 だ、ということを押さえておきましょう。
今回から、弥生時代の政治について扱います。
弥生時代の日本には、まだ文字がありませんでした。
そのため、当時の記録が書かれた書物は、日本には残っていません。
その代わりに、当時の様子は、中国の歴史書である 『漢書』地理誌 (かんじょちりし)や 『後漢書』東夷伝 (ごかんじょとういでん)から知ることができます。
ではまず1つめのポイント、『漢書』地理誌からみていきましょう。