最後に問題３、実際の入試に近い形式の問題に挑戦してみましょう。

弥生時代の社会について、正しい文章を選ぶ問題です。

①の選択肢が正解 です。
選択肢にある 『後漢書』東夷伝 の内容は、「桓・霊の時代」の倭国が大いに乱れていたことを示しています。
ちなみに、この「桓・霊の時代」とは、だいたい２世紀後半ごろのことです。

②は× なのですが、少し難しいですね。
邪馬台国が高句麗と戦ったことは 『魏志』倭人伝 には書かれていないのですが、授業で扱ったこともないので迷ってしまった人も多いでしょう。

③は、時代が違うので×です。
「 土偶 」や「 アニミズム 」と書いてあるので、縄文時代の文化のことだとわかりますね。
弥生時代の社会には当てはまりません。
どの時代の内容なのか、ということがあいまいだと、この選択肢に引っかかってしまうこともあります。

④も×です。
「朝鮮式山城」という単語がありますね。
今まで習ってきた弥生時代までには出てきていない単語です。
朝鮮式山城はこの後の時代になってから登場するので、弥生時代の記述としては不適当です。

よって、正解は①です。

今回の正誤問題で、知らないこと、聞いたことの無いことまで出題されて戸惑った人もいるでしょう。
②③④のような、回答者を迷わせる選択肢に△を付けて後で考えるのは、正誤問題のコツの一つです。
今回は、①を一目で正解だと見抜ければ、迷わずに解ける問題でした。
今回の①のように、この弥生時代は、 「どの歴史書に」「どんな内容が書いてあったのか」 をしっかりと押さえるようにしましょう。