5分でわかる!古墳の形態と副葬品
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この動画の要点まとめ
ポイント
それではまずポイント1、古墳の形や、古墳と共に納められた副葬品などについてみていきましょう。
古墳の形と石室の変化は?
はじめに、 古墳の形 と、棺を納める場所である 石室 がどう変化したかを見てみましょう。
古墳文化の前・中期には 前方後円墳 という、四角と丸がつながった形の古墳が多く作られました。
この時期の石室は、古墳の上から竪に穴を掘って棺を入れる 竪穴式石室 が多く見られます。
これが古墳文化の後期になると、古墳は丸い形をした 円墳 が多く見られるようになります。
石室も、古墳の横から棺を納める 横穴式石室 が主流となりました。
前・中期に主流であった竪穴式石室は、一度古墳が完成すると入り口を塞いでしまうため、他の人を同じ古墳に葬る「追葬」ができませんでした。
しかし、後期に主流となった横穴式石室ならば、入り口を開け閉めできたため、追葬が可能になったのです。
埴輪や副葬品も時期によって変化した
次に、古墳の上や周りに置かれた埴輪や、棺とともに納められた副葬品についてみていきましょう。
まずは 埴輪 (はにわ)について。
古墳文化前期の埴輪は、 円筒埴輪 という単純な筒の形をした埴輪でした。
中・後期になると、人物や動物などをかたどった 形象埴輪 が見られるようになります。
ちなみに、縄文時代に出てきた 土偶 とは別物ですから、しっかり区別して覚えましょう。
土偶はアニミズム(自然崇拝)の具体例で、人間や精霊を表現して作られたと考えられる人形でしたね。
副葬品は、前期には銅鏡などの 呪術的なもの でしたが、中・後期には武具・馬具などの 実用的なもの (戦いの道具)に変わっていきます。
これは、古墳時代の支配者の統治の方法が変化したことを示しているとも考えられます。
古墳の形、石室、埴輪、副葬品などが、古墳文化の中で「 何から何に変わったのか 」をしっかりと押さえましょう。
今回から、 古墳文化 の授業に移ります。
古墳文化は文字通り、古代の墓である古墳が多くつくられた時代です。
古墳文化は前期・中期・後期の3つの時期に分けられ、それぞれの時期で古墳の性質が大きく異なります 。
大雑把に分けると、前期が4世紀、中期が5世紀、後期が6世紀を中心とした時期となります。