高校日本史B
5分でわかる!国司の実態
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
国司の実態
これでわかる!
ポイントの解説授業
賄賂を贈って国司になる! 1回目が成功、2回目以降が重任
国のトップである 国司 は、民から徴収した税をまとめて都に送ることが仕事でした。
一定額の収入を都に送っていれば良かったため、税金をとても多く取り、都に一部を送ってそれ以外を自分のものにすることで、私腹を肥やしたり地元で権力を握ったりすることも容易でした。
そのため、豊かな土地の国司の地位などは奪い合いになり、国司の地位をお金で売り買いする「売官売位」も行われるようになりました。
賄賂を贈って思う通りの任地に派遣される 成功 (じょうごう)や、同じように賄賂を贈り現在の任地から離れずもう一回再任される 重任 (ちょうにん)などです。
1回目が成功、同じ土地の2回目以降が重任 、という違いです。
任国に行かない国司が遙任、行く国司が受領
国司は基本的に任国の国衙(地方の役所)で働きますが、次第に任国に行かないで田堵から収入だけを得る人も現れます。
任国に赴任しない(行かない)国司 を 遙任 (ようにん)と呼び、反対に、 任国に赴任する(行く)国司 を 受領 (ずりょう)と言いました。
遙任は任国に行かず、 都にいたまま代理人だけを派遣 していました。
一方、受領には、下級貴族や、自分で多くの税を取りたいと考える人たちが多くいました。
そのなかには、任国で権力を笠に着て、好き勝手に税金を取り立てる者もいました。「 尾張国郡司百姓等解文 」(おわりのくにぐんじひゃくせいらげぶみ)で訴えられた 藤原元命 (ふじわらのもとなが)もその一人です。
任国に行かないのが遙任、行くのが受領、と区別 しましょう。
特に土地制度の転換以降、国司が大きな力を持っていくようになります。
3つ目は、その 国司の実態 について見ていきましょう。