高校日本史B
5分でわかる!統治機構
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この動画の要点まとめ
ポイント
院政の統治機構
これでわかる!
ポイントの解説授業
上皇は、院宣や、院庁を通した命令で政治を行った
上皇(院とも言います)は、 院庁 (いんのちょう)と呼ばれる役所で政治を行いました。
この院庁に務める役人を院司(いんし)といいます。
この院司には、 院の近臣 (いんのきんしん)と呼ばれる上皇の側近が任命されました。
そして上皇は、自ら直接下す命令である 院宣 (いんぜん)や、院庁を通じて出す命令である院庁下文(いんのちょうくだしぶみ)というものによって、政治を行っていきます。
政治を行うだけでなく、上皇は軍事力も持っていました。
白河上皇が抱えた兵たちは 北面の武士 (ほくめんのぶし)、鎌倉時代の後鳥羽上皇の兵たちは 西面の武士 (さいめんのぶし)と呼ばれます。
上皇は朝廷から離れ、院庁で好きな政治を行えた
では、上皇はどうやって政治を動かしていたのでしょうか。
上の図の右側、朝廷には譲位された新しい天皇と、藤原氏を中心とした側近たちがいます。
一方、図の左側、上皇は天皇を引退した身ですので、朝廷とは別の場所にいます。
朝廷にいる天皇はまだ幼いですが、本来なら、藤原氏などの側近の補佐を受けた上で、詔などを用いて政治を行います。
しかし、上位者である上皇が「政治は私に任せなさい」と言えば、幼い天皇は「わかったよ!」と従い、実際に上皇に政治を任せることになっていくわけです。
そして上皇は、 院庁 という役所に自分のお気に入りである 院の近臣 たちを集めて院司という役人にして、 院宣 や院庁下文を通じて政治を行いました。
藤原氏など、 政治の中心に入ろうとする貴族の影響を排除して、お気に入りの人たちと共に様々な政治を行うことができた のです。
2つ目のポイントは、 院政の統治機構 についてです。
実際、院政ではどのように政治が行われていったのか、ということについて、見ていきましょう。