高校日本史B
5分でわかる!守護の成長
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この動画の要点まとめ
ポイント
守護の成長
これでわかる!
ポイントの解説授業
鎌倉時代の守護の職務は、 大番催促・謀反人逮捕・殺害人逮捕の大犯三カ条に限られていました 。
室町時代になると、守護が大きくパワーアップします。
これについて、詳しく学んでいきましょう。
守護の権利が増え、守護大名に成長していく
室町時代になると、守護には大犯三カ条以外にも、様々な権利が守護に与えられるようになります。
土地の争いなどの際に起こっていた稲の強盗を、取り締まる権利である 刈田狼藉(検断)権 (かりたろうぜき(けんだん)けん)や、
幕府の裁定を強制執行する 使節遵行(権) (しせつじゅんぎょう(けん))が与えられました。
また、土地の領主に行くはずの年貢を半分もらえる半済令が出されます。
さらに、荘園の実質的な支配権を得る 守護請 (しゅごうけ)という権利が与えられました。
これらの権利によって、土地の実質的な支配権を得て、守護は成長していきます。
このように、 鎌倉時代と比べて大きな力を手に入れた守護 を、 守護大名 (しゅごだいみょう)と呼びます。
成長した守護を中心に、地方で守護領国制が形作られる
そして、守護が力を持つようになると、 地方では守護大名を中心とした支配体制が構築されていきます 。
これが、 守護領国制 (しゅごりょうごくせい)です。
守護をトップとして、
元は荘官・地頭であった有力武士を 国人 (こくじん)、
更に、地主クラスの人たちを地侍(じざむらい)、
一般庶民である土民(どみん)、という順番で、守護の下に位置する支配体制です。
この守護領国制が、南北朝の動乱期ごろから段々と形作られていった、と捉えておきましょう。
このポイントでは、守護について学んでいきます。
実は、室町時代はこの守護がとても重要なものになります。