5分でわかる!惣
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この動画の要点まとめ
ポイント
自治組織の惣が誕生
室町時代になると、 惣 という村落が生まれます。
惣とは、同じ地域に住む人々が集まって、自然と作られるようになった、自治組織です。
荘園公領制がなくなったわけではなく、それぞれの荘園や公領の中に、このような惣が自然と作られていった、いうことに注意してください。
惣のリーダーとさまざまな組織
惣のリーダーは乙名(おとな)や沙汰人(さたにん)と呼ばれ、 寄合 (よりあい)という会議を主催して様々な決まりごとを作りました。
寄合で決められた法律は 惣掟 (そうおきて)と呼ばれ、これを犯すものがいないかを見張る警察である自検断(じけんだん)も生まれました。
他にも、共同利用地である入会地(いりあいち)を定めたほか、用水(水の使い方)なども決めました。
また、年貢の徴収を請け負う 百姓請 も行われました。
自分たちで惣村全体の税金をまとめて、一括で納める 、ということです。
これは、税金を取る領主側からすると、とても便利な制度でした。
団結が必要な時は、神社に集まって裏切らないことを誓う宮座(みやざ)が行われたようです。
団結して領主に抵抗! 強訴・逃散・一揆
このように惣としてまとまり、自分たちで税を集めたり、団結したりするようになったことで、 領主に対しても数を頼みに抵抗することができるようになりました 。
領主との交渉手段として、領主を集団で脅す 強訴 (ごうそ)や、全員で耕作を放棄して土地を去る 逃散 (ちょうさん)といった手段が取られました。
そして、武装蜂起の 一揆 (いっき)も行われました。
すでに何度か名前が出てきていますが、皆で一致団結して集団で武装蜂起することです。
「学校のテストをやめさせたい!」というイメージで考えると、
クラスの皆で職員室に行って「テスト反対!」と大声を出すのが 強訴 、
先生がクラスに行ったら生徒が全員いなくなっていて、「テスト止めないと戻ってこないぞ!」と書かれた手紙が置かれているのが 逃散 、
先生が帰り道に、バットを持った生徒たちに襲われるのが 一揆 、
とイメージしてください。
惣についてまとめてみよう
惣についてまとめてみましょう。
人々は、 自分たちで惣というグループをつくり、会議を行ってルールを作る ようになりました。
時には団結して、領主に対してさまざまな要求を行います 。
そして、 受け入れられなければ強訴・逃散・一揆などを行っていました 。
室町時代に、このような惣が、日本各地に多く作られるようになったのです。
今回から、 室町時代の社会経済 、つまり室町時代の人々の生活について勉強していきます。
特に、 室町時代に新しくできたこと や、 鎌倉時代からどこが変化したか に注目していきましょう。
まず1つ目のポイントは、惣(そう)についてです。