国を統治する上で欠かせないのが財政です。
支配する土地から収入を得るわけですが、幕府は、全国の土地のうち、どれくらいを支配していたのでしょうか。

幕府の直轄地である 幕領 （ばくりょう／俗に 天領 とも言う）は400万石ありました。
幕府の直属の部下である旗本が所有する、旗本知行地は300万石です。
よって、 幕府が所有していた土地は、この合計700万石と言えます 。
700万石というのは、全国の土地収入の1/4を占める数字 です。

一方、全国の大名はどれくらいの土地を持っていたのでしょうか。
大名とその家臣の領地は全国合計で2000万石。
数字の上では幕府を超えていますが、これを300以上の大名で分けていたので、大名に幕府と争うほどの財力はなかった ことが分かります。
だからこそ、 江戸幕府は安定した長期政権を保つことができた のです。

その他50万石とは、天皇の禁裏御料や寺社の所有する土地などです。