高校日本史B
5分でわかる!享保の改革(2)
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この動画の要点まとめ
ポイント
享保の改革(上米の制・足高の制)
これでわかる!
ポイントの解説授業
上米の制で幕府収入をUP
一つ前のポイントでも出てきましたが、幕府にはお金がありませんでした。
そんな中で出された 上米の制 (あげまいのせい)とは、1722年にできた、大名に 1万石につき100石の米 を幕府に提出させる制度です。
代わりに、大名の 参勤交代の在江戸期間を半年に軽減する 仕組みで、1730年まで実施されました。
大名は幕府に米を差し出しますが、江戸での滞在費などが浮くため、大きな損にはならなかったようです。
目的は 幕府の収入を増加させて財政難を立て直す ためで、かなり効果がありました。
足高の制で支出抑制をしつつ有能な人材を登用
当時、石高(給料)は家ごとに与えられており、一度石高を上げた場合、よほどのことがない限り、下げるのは難しいという状況がありました。
このため、たとえば給料1000石分の価値がある仕事を誰かに任せるときには、すでに1000石をもらっている家から人材を登用するのが原則となっていました。
しかし、これでは 家柄が低くとも有能な人材を登用できず、人事の硬直化を招いていました 。
これを改善するため、1723年に 足高の制 (たしだかのせい)が出されます。
これは、 在職期間中のみ石高不足分を加増し、辞職後にはもとの石高に戻す という制度です。
例えば、それまで500石しかもらっていなかった人に1000石分の仕事を任せるときは、在職中は1000石を支給し、仕事を辞めた後は元に戻す、ということです。
高い給料を払い続けることがなくなったので、 支出抑制と共に、家格にこだわらない、柔軟な能力重視の人材登用が可能になりました 。
2つめのポイント、 上米(あげまい)の制 と 足高(たしだか)の制 について見ていきましょう。
名前は似ていますが、全く別物です。