高校日本史B
5分でわかる!初期議会
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
初期議会
これでわかる!
ポイントの解説授業
議会と政府の対立構造!
ここでは、帝国議会と政府は対立する構造にあったという点を理解しましょう。
以下、概要を解説します。
まず、帝国議会(国会)は立法機関であり、政府(内閣)は行政機関であるという点をおさえましょう。
基本的に、帝国議会で作られた法律に沿って、政府は政治を行います。
次に、衆議院議員は、選挙によって選出されるという点を確認しましょう。国民の代表として選ばれた彼らは、生活のために少しでも税金を減らしたいと考えています。
一方で、内閣の総理大臣は、天皇(厳密には天皇を補佐する重鎮)によって選ばれます。こちらは、清との緊張関係も見据えて、軍備を拡張するために税金を増やしたいと考えています。
当然ながら、ここに対立が生まれるわけですね。
表における民党というのが、政府に反対する政党です。立憲自由党や、立憲改進党がその中心ですね。
彼らは、**「民力休養・政費節減」**をスローガンに掲げます。地租を軽減し、行財政を整理することで、税負担を減らしたいわけです。
一方、吏党は政府に同調する政党ですが、選挙では民党が勝利し、議会の多数派を占めます。
こうして、議会と政府は、基本的に対立を続けることになります。
政府のスタンスは「超然主義」!
こうした議会の状況に対して、政府は超然主義で対応しました。これは、憲法制定の際に、黒田清隆が宣言していたもので、政党政治を否認する内容でした。
つまり、民党を中心とする政党の意見がどうであろうと、それに関わらず政府は超然として政治を行っていくという考え方です。
このような対立構造の中で、議会と政府はどのようなやり取りを行っていくことになるのか、具体的な中身は次回から見ていくことにしましょう。
続いて、初期議会について見ていきましょう。初期議会というのは、第1回帝国議会から、第6回帝国議会まで、日清戦争前までの議会を指します。
今回は、その概要をつかむのがテーマです。