高校日本史B
5分でわかる!田中義一内閣(金融政策)
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この動画の要点まとめ
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田中義一内閣(金融政策)
これでわかる!
ポイントの解説授業
「モラトラリアム」の措置で金融恐慌鎮静化!
若槻内閣が倒れ、立憲政友会の田中義一内閣が発足します。田中内閣にとっての急務は、当然ながら金融恐慌の収束です。
田中内閣は高橋是清蔵相の主導のもと、日銀による非常貸出と、3週間のモラトリアム(支払猶予令)の設定で、恐慌の鎮静化を行いました。
放置すればお金が支払えずに銀行が破産してしまうところ、3週間、支払いを猶予し、その間に日銀からお金を貸し出して支払い可能な状態を作ったというわけですね。
こうした対応は緊急勅令によって行われました。
次回以降に改めて学習しますが、田中内閣は若槻内閣とは逆に強硬外交主義であるため、枢密院などから反発を受ける事も無かっという点をおさえておきましょう。
金融恐慌による不安→大銀行への資金集中!
田中内閣によって一応の収束を見た金融恐慌でしたが、その影響は金融業界の再編という形で表れました。
金融恐慌によって、中小の銀行に対して不安を抱えるようになった国民は、こぞって大銀行に預金をするようになりました。
これに伴い、実際に中小の銀行の多くが破綻し、大銀行による金融支配の傾向が強まりました。
こうした大銀行の中でも、特に大きなものを五大銀行といってまとめることがあります。
三井銀行、三菱銀行、住友銀行、安田銀行、第一銀行です。
三井、三菱、住友、安田の4つは、四大財閥それぞれに所属する銀行ですね。
第一銀行は、明治時代に設立された第一国立銀行をルーツに持つ銀行です。
続いて、田中義一内閣について見ていきましょう。