高校日本史B
5分でわかる!仏教(浄土教)
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この動画の要点まとめ
ポイント
浄土教
これでわかる!
ポイントの解説授業
現世はもうだめだ! そうだ来世で極楽浄土に行こう! という浄土教
前の弘仁・貞観文化では密教が流行していましたね。
その密教は「現世利益」(げんぜりやく)といって、生きている今にいいことを残そう、という考え方でした。
しかし、先ほどの御霊会などでも分かるように、国風文化の時代は内乱や疫病で国が乱れていました。
また、仏教を始めた釈迦(しゃか)の死後、時が経って正しい教えが失われるという 末法思想 (まっぽうしそう)もあり、現世での救済を諦める人が出てきました。
そうした人たちの中で、 阿弥陀仏(あみだぶつ)を信仰して来世において極楽浄土(ごくらくじょうど)に往生すること を願う 浄土教 が広まります。
現世は、釈迦の死後1000年が経って、1052年からは救いようのない「 末法 」の世である、だから現世を捨てて来世で極楽浄土に行こう! ということです。
浄土教を広めた空也と源信
この浄土教を広めた人物として、特に 空也 (くうや)と 源信 (げんしん)の2人を押さえましょう。
空也 は京の市中で浄土教を広めたので、 市聖 (いちのひじり)とも呼ばれました。
源信 は、『 往生要集 』(おうじょうようしゅう)を著します。
この『往生要集』は、「どうやったら死後、極楽浄土の阿弥陀様の元に行けるのか」ということを書いた本です。いわゆる「How to 往生」ですね。
『往生要集』は、「往生伝」(おうじょうでん)と区別 をつけましょう。
往生伝とは、往生した人の日記のことです。「この人はこんなことをしたから往生に行ったんだよ」という偉人の伝記のようなものです。
例えば、慶滋保胤(よししげのやすたね)は往生伝のひとつである『日本往生極楽記』(にほんおうじょうごくらくき)を著しました。
3つ目のポイントでは、この時代の中心となる概念である 浄土教 (じょうどきょう)について見ていきましょう。