高校日本史B
5分でわかる!絵画(絵巻物)
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
鎌倉文化の絵巻物
これでわかる!
ポイントの解説授業
元寇の様子を描いた蒙古襲来絵巻
鎌倉時代になると、絵巻物が更に数を増やしていきます。
特に、肥後(今の熊本県)の御家人、 竹崎季長 (たけざきすえなが)が描かせた『 蒙古襲来絵巻 』(もうこしゅうらいえまき)はとても重要です。
ここには元寇の様子が描かれており、政治と絡めてよく聞かれます。
元軍が使ったてつはうや集団戦法が描かれています。
この『蒙古襲来絵巻』は、「蒙」や「襲」などの漢字も注意して覚えましょう。
武士の生活や市の様子が絵巻物から見て取れる
他にも。『 男衾三郎絵巻 』(おぼすまさぶろうえまき)には笠懸(かさがけ/騎射三物(きしゃみつもの)の一つ)など地方武士の生活が、『 一遍上人絵伝 』(いっぺんしょうにんえでん)には当時の市の様子が描かれています。
このように、絵巻物が当時の時代を知る重要な材料であることが分かります。
このあたりは、政治や社会と絡んでくるため、問題としても出されやすいものとなります。
時代のズレに注意しながら、鎌倉文化の絵巻物として押さえよう
少し出題頻度は落ちると思いますが、そのほかにもいくつか当時を代表する絵巻物を紹介しておきます。
『法然上人絵伝』には、浄土宗を開祖した法然が説法する様子などが描かれています。
『北野天神縁起絵巻』は、大宰府に左遷された菅原道真の生涯を描いています。
ちなみにこの絵巻物が収められている北野神社は、鎮魂の儀式である 御霊会 (ごりょうえ)を行った神社として、国風文化のときに出てきました。
平安時代の平治の乱を描いた『平治物語絵巻』(へいじものがたりえまき)のように、 前の時代の出来事を記録することも多く、時代を混同しないよう注意が必要 です。
今回は、鎌倉文化の絵画を見ていきます。
まずは、絵巻物について見ていきましょう。