高校日本史B
5分でわかる!学問(社会科学/政治学・法学)
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この動画の要点まとめ
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学問(政治学・法学)
これでわかる!
ポイントの解説授業
あくまで天皇主権に反しない「民本主義」!
政治学の分野でまず重要なのは、大正デモクラシーを支えた理論である吉野作造の民本主義です。
民本主義は、国民主権の色合いが強い民主主義とは区別されるもので、あくまでも天皇主権の国家体制の中で国民の権利を尊重すべきだという考え方です。
後に弾圧される「天皇機関説」!
民本主義と同じく、大正デモクラシーを支えた重要な理論が、美濃部達吉の天皇機関説です。
これは、天皇もまた国家を運営する上でのひとつの機関であるとする考え方です。
これに対し、上杉慎吉は天皇主権説を主張し、天皇権力の絶対性を訴えて天皇機関説と対立するなどしましたが、大正時代には天皇機関説は広く受け入れられていました。
しかし、これが昭和戦前期になると、国家の全体主義傾向が強まり、1935年には天皇機関説が問題視されるようになりました。
結果的に、美濃部達吉は貴族院議員を辞職するに至ります。
似たような弾圧の例として、刑法の分野では、被告人の権利を尊重した自由主義的刑法学者・滝川幸辰が、やはり昭和戦前期に京都大学を休職に追い込まれました。
続いて、政治学・法学について見ていきましょう。