5分でわかる!返り点の基本法則
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この動画の要点まとめ
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もともと、中国から日本に入ってきたとき、漢文は 漢字だけの文章 でした。漢文は 語順が違う ので、そのままでは日本語として読めません。そこで、昔の日本人は 日本語の語順で読めるように 順序をひっくり返す方法を発明しました。それが 「返り点」 なんです!
昔の人が発明した返り点のおかげで、私たちは日本語の語順で読むことができます。返り点について、一緒に学んでいきましょう!
返り点とは?
返り点とは何なのか。一言でいうと 漢文を日本語の語順として読むときに必要な記号 です。こちらを見てください。
前回、皆さんは 日本語と中国語では語順が違う ということを学びました。返り点は、日本語とは語順の違う漢文を、日本語の順番で読むために 順序をひっくり返す ための記号です。
返り点は漢字の 左下 につける記号で 「レ点」「一二点」「上下点」 などの種類があります。どの返り点をつけるのかは、後で詳しく教えます。まずは下のキーフレーズを見ながら、返り点にふれてみましょう。
前回も登場した「温故知新」の漢文です。漢文の基本の語順は 「主語→述語→目的語」 でしたね。この文章でも述語が目的語の前に来ています。
一方、日本語は目的語が先に来ます。日本語として読むには 述語と目的語をひっくり返す 必要があります。そこで発明されたのが 返り点 です。次の図を見てみましょう。
返り点が入りました。上から読んでみます。「子曰」は「子曰く」。「温故」は 返り点「レ」 があるので「故きを温めて」と下から上へ読みます。
「而」は置き字なので読みません(詳しくは「漢文の基本4書き下し文の法則」で説明します!)。「知新」もレ点があるので入れ替えて「新しきを知る」と読みます。ほら、日本語のように「目的語→述語」の順で読めましたね!
順序をひっくり返す返り点。 どのようなときにどの返り点を使うのか を、次の「これだけはおさえよう!」のコーナーで説明します。「故きを温めて新しきを知る」。今回の授業でも、昔作られたルールを学んで、新しいことを理解していきましょう!
高校漢文1章「漢文の基本」。今回は「返り点の基本法則」について学習します。