5分でわかる!再読文字 「未」
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漢文では、ふつう漢字は1回しか読みません。ですが、漢字の中には 2回読む ものがあります。これを「再び読む文字」と書いて 「再読文字」 と呼びます。
皆さんが漢文のテストで得点できるように、そしてきちんと読解できるようになるために、この章では超重要な 9個 の再読文字を紹介します。今日はそのうちの一つ 「未」 がテーマです。
再読文字「未」
私たちは「まだ届かない」「まだ行かない」「まだ知らない」というように 「まだ~ない」 という表現を使うことがあります。こうした「まだ~ない」という意味をあらわすのが、再読文字 「未」 なんです。それではポイントを見てください。
読み方は 「いまダ~ず」 です。まず、1回目は返り点を無視して 「いまダ」 と読みます。2回目は返り点に従い、返ってきてから左側のふりがなで 「ず」 と読みます。
意味は 「まだ~ない」 です。先ほど例に挙げたように「まだ行かない」「まだ知らない」などと言うときに使います。
続いて「未」を使ったキーフレーズを見てみましょう。
文を読んでみましょう。「未」は「いまだ~ず」と読むんでしたね。1回目は返り点を気にせず「未だ」、二回目は返り点で返ってきて「ず」と読みます。レ点にしたがって読むと 「未だ生を知らず。」 となります。
「未」の意味は「まだ~ない」でしたね。なので、訳は 「まだ『生きる』ことを知らない。」 となります。読み方と意味、確認できましたか?
ちなみにキーフレーズの「未不知」という文は「焉知死」と続きます。「未だ生を知らず、焉(いづく)んぞ死を知らん。」 「まだ生きることを知らないのに、どうして死のことなどわかろうか、わかるはずがない。」 という意味です。
人生の中で、つらくて死にたくなるときが、もしかしたらあるかもしれません。では「死」って何でしょう?死んだら楽になるんでしょうか?それはわからないのだから、今を一生懸命生きなくてどうするんだ!というのが、この「未不知」の意味なんです。
「未」という字のように、私たちも 「まだ知らない」 ことがたくさんあります。勉強を積み重ねて、いろいろなことを知っていきましょう!
高校漢文2章「再読文字」。今回は「未」について学んでいきましょう。