5分でわかる!これだけは押さえよう!
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この動画の要点まとめ
ポイント
動詞「しム」のすぐ下に「A」があるか?
1つ目のポイントは 動詞「しム」のすぐ下に「A」があるか? です。「使」「令」などの漢字の下に「AヲシテBシム」の「A」に当たる部分があるかどうかを確認しましょう。
「A」に当たる部分には、「子(子ども)」や「吏(り/役人のこと)」、「画工(がこう/絵を描くのを職業とする人のこと)」など 主に人物に関係する言葉 が入ります。例外的に、動物の名前だったり、役職名だったりが入ることもありますが、「AヲシテBシム」の「A」には人物が入ることが多いんです。
キーフレーズでも登場した「天帝使我長百獣(天帝我をして百獣に長たらしむ)」では、「使」の直後に 「我」 がありますね。まさに「人物に関係する言葉」が来ています。「A」には 送り仮名「ヲシテ」 が付くこともおさえておきましょう。
「A」の下はすべて「B」/「B」の最後は未然形!
2つ目のポイントは 「A」の下はすべて「B」/「B」の最後は未然形! です。「A」の下は 何文字あってもすべて「B」 です。「天帝使我長百獣(天帝我をして百獣に長たらしむ)」では、「我」の後の 「長百獣」 の三文字が「B」に当たります。
また「B」の最後は 未然形 です。「百獣の 長たら しむ」のように、未然形になることに注意してください。
「A」には主に「人物に関係する言葉」が入ると、先ほどお伝えしました。一方、「B」には 「Aに行わせる動作」 が入ります。「天帝使我長百獣(天帝我をして百獣に長たらしむ)」では、「A」にあたる「我」に(天帝が)行わせた動作(=B)として 「多くの獣たちの中での王とさせた」 の部分が当てはまります。
例文で確認してみよう!
使役動詞「しム」の漢字を使うパターンについて、練習問題に行く前に、簡単な例文で確認しましょう。こちらを見てください。
一文字目は使役動詞 「使ム」 ですね。「しム」を見たら すぐ下に「A」があるか を確認しましょう。ちなみに皆さんは、もう知っています。「A」には主に 人物に関係する言葉 が入るということを(先ほど説明しましたよね!)。
「使」のすぐ下、二文字目を見ると 「人」 とあります。まさに「人物に関係する言葉」です。「人」が「A」ですね。「A」に当たる部分には 送り仮名「ヲシテ」 が付きます。
また、「A」の下は すべて「B」 でしたね。この例文では 「言」 が「B」に当たります。「B」には 「Aに行わせる動作」 が入ります。さらに「B」の最後は 未然形 というルールもありましたね。四段活用動詞「言フ」の未然形は 「言ハ」 です。
書き下し文は 「人をして言はしむ」 訳は 「人に言わせる(言わせた)」 となります。
先ほどと同じく、一文字目は使役動詞 「使ム」 ですね。「しム」を見たら すぐ下に「A」があるか を確認しましょう。すると・・・ 「言」 という字がありますね。これはどう考えても「人物に関係する言葉」ではありません。動物や役職の名前でもありませんね。
そう、実は 「A」は省略されることもあるんです! 「A」が省略されている場合は 送り仮名「ヲシテ」を付けてはいけません。 気をつけてくださいね。
この例文では「A」は省略されていて「B」は 「言之」 です。レ点があるので 「之ヲ言フ」 と読みますが、「言フ」ではなく「言ハ」と 未然形 になっていますね。このルールは先ほどと同じです。
書き下し文は 「之を言はしむ」 訳は 「これを言わせた」 となります。
「これだけはおさえよう!」のコーナーです。使役動詞「しム」の漢字を使うパターンについて 2つのポイント をお伝えします。