5分で解ける!無A不Bのパターンに関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
しかし、2つの「無」の間に「国」が入り込んでいますね。「国」は 名詞 です。2つの否定語の間に名詞があるということは・・・?そうです。 「無A不B」 の二重否定のパターンです。ただし今回は「無」が2つの「無A無B」になっていますが、仕組みは全く同じです。
二重否定だと判断できたら、書き下し文を作っていきます。 「無A不B」 において、Aにつける送り仮名は何でしたか?そう、 「として」 でしたね。まとめると、書き下し文は 「国として民無きは無し。」 となります。 「として」 を送り忘れないよう、注意しましょう。
「無A不B」のパターンはどう訳すのでしたか? 「どんなAでもBしないものはない」 でしたね。訳は 「どんな国でも民がいない国はない。」 となります。「トシテ」につられて「国として民がいないことはない」などと訳さないでくださいね。
最後の仕上げに 否定は強い肯定になる という法則を思い出しましょう!これを考えて 「どんな国にも必ず民がいる。」 と訳せたらOKです。
つづいて練習②。同じく書き下し文と訳を完成させましょう。
前半は「偶名酒有り」と読み進め、問題は後半です。「無」「不」の間に「夕」という名詞があるので 「無A不B」 の形ができていますね。書き下すときは「夕べ」に 「トシテ」を送る ことも忘れずに。全体の書き下し文は 「偶名酒有り、夕べとして飲まざるは無し。」 となります。
「無A不B」 は 「どんなAでもBしないものはない」 と訳すのでしたね。したがって訳は 「たまたま良い酒があったので、どんな夜でも飲まないことはない。」 となります。 強い肯定 の意味を出して 「たまたま良い酒があったので、毎晩必ず飲んだ。」 と訳せるとなお良いでしょう。
今回のまとめ
前回学習した二重否定に続き、二重否定の中でも特殊な形をした 「無A不B」 を勉強しました。二重否定の2つの否定の中に名詞が挟まった形でしたね。 「Aトシテ」 という送り仮名を送ること、そして 「どんなAでもBしないものはない」 という訳になることを学びました。一方で、二重否定の一種であることは変わらないので、意味としては 強い肯定になる ことも重要です。
ややこしいところではありますが、繰り返し学習して身に着けていきましょう!
練習①。問題文の書き下し文と訳を完成させる問題です。「無」と「無」の2つの否定がありますので、二重否定文になりそうですね。