5分でわかる!これだけは押さえよう!
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この動画の要点まとめ
ポイント
「如A、(則)B」の「A」は条件、「B」は結果!
1つ目のポイントは 「A」は条件、「B」は結果! です。仮定の表現「如A、(則)B」があるとき、「如」の後のAは条件を表します。Bは、その条件を満たすとどういう結果になるのかを表します。こちらを見てください。
書き下し文は 「学若し成る無くんば、死すとも還らず」 。「無成」の部分が条件を表し、「死不還」の部分が結果を表しています。訳は 「学問は成就しなければ、死んでも帰らない。」 です。「成就しなければ」の部分が条件で、その条件を満たすとどうなるのか、結果の部分が「死んでも帰らない」です。
仮定の表現が出てきたら、どの部分が 条件 で、どの部分が 結果 を表すのか、見抜けるようにしておきましょう。
基本的に「未然形+バ」なら仮定条件、「已然形+バ」なら確定条件
2つ目のポイントは 基本的に「未然形+バ」なら仮定条件、「已然形+バ」なら確定条件! です。「過(あやま)ち 有ら ば」のように「未然形+バ」なら仮定条件。「過(あやま)ち 有れ ば」のように「已然形+バ」なら確定条件となります。こちらを見てください。
まずは右の文章を見てください。一文字目に 「苟クモ」 とあるので、これは仮定の表現ですね。 「過チ有ラバ」 と送り仮名「バ」が付いていることからも、仮定の表現であると考えられます。
問題は、「バ」の直前の字の 活用形 です。「有り」は ラ行変格活用 なので、「有ら」は 未然形 です。「未然形+バ」は 仮定条件 を表します。「もし過ちがあれば、人は皆これを知るだろう」と訳せますね。
次に左の文章を見てください。一文字目の「苟」、送り仮名「バ」は先ほどと同じです。しかし今度は「バ」の直前が「有れ」となっています。これは 已然形 です。「已然形+バ」は 確定条件 を表します。「過ちがあったので、人は皆これを知った」のように 「~なので・・・」 という訳になります。
仮定条件と確定条件、まったく意味が異なりますね。基本的に「未然形+バ」なら仮定条件、「已然形+バ」なら確定条件です。これをしっかりおさえておきましょう。ただし、基本ルールが当てはまらない文章もあるということだけ、頭の片隅に置いておいてください。
反実仮想を表す表現
最後に、少し特殊な仮定を表す表現を紹介します。こちらを見てください。
「微妙(びみょう)」の「微」の字を使って 「Aなかりせば、B」 と読みます。意味は 「もしAがなかったら、Bだ」 となります。
例文を見てみましょう。 「管仲微りせば、吾其れ被髪左衽せん」 「管仲」がAに、「吾其れ被髪左衽せん」の部分がBになります。管仲は春秋時代の中国で活躍した政治家の名前です。
訳は「もし管仲がいなかったならば、今頃我らは髪を結わず左前に服を着ていただろう。」となります。「もし管仲が いたら 」ではなく「もし管仲が いなかったら 」という仮定。これが 反実仮想 です。基本的な仮定の表現とあわせて覚えておきましょう。
「これだけはおさえよう!」のコーナーです。仮定を表す表現について 2つのポイント をお伝えします。