高校漢文
5分でわかる!逆接を表す表現
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この動画の要点まとめ
ポイント
逆説を表す表現
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は「もしA(条件)ならばB(結果)」という 仮定条件 と、「A(原因)なのでB(結果)」という 確定条件 を学びました。今回のテーマは 逆説 です。「雖」や「縦」という漢字があったら、逆説を表す表現になります。詳しく学んでいきましょう。
逆説を表す「雖」と「縦」
逆説を表す漢字「雖」と「縦」。「雖」の場合、読みは 「Aといへども、B」 となります。一方、「縦」の場合は 「たとひAとも、B」 となります。
「雖」の場合も「縦」の場合も意味は共通で 「たとえAであってもB」 もしくは 「AであるけれどもB」 となります。ここで、逆説の表現を使ったキーフレーズを見てみましょう。
書き下し文は 「令すと雖も従はず。」 となります。一文字目に逆説の「雖」が来ていますね。訳は 「たとえ命令を出したとしても従わない。」 となります。
『論語』を出典とするこの文章は「上に立つ人は自分自身の行いを正しくしなければ、たとえ命令を出したとしても誰も従わない」と述べています。自分がちゃんとしていないと、説得力がなくなってしまうのです。反対に、この文章の前にある部分では「上に立つ者が正しい行動をしていれば、人民は従ってくるものである」と述べられているのです。
逆説を表す漢字「雖」と「縦」。この2つをしっかりおさえておきましょう。
高校漢文8章「仮定・願望」。今回は「逆説を表す表現」について学習します。