高校漢文
5分でわかる!累加を表す表現
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この動画の要点まとめ
ポイント
累加を表す表現
これでわかる!
ポイントの解説授業
この章では「限定」「累加」「抑揚」の3つのテーマで句形を学びます。前回は、程度を限定したり内容を強調したりする 限定 の表現を勉強しましたね。今回は 累加(るいか) について勉強します。
累加の表現を日本語に直すときは 「~のみならず」 と訳します。ある1つの物事があるとき、それだけではなく他にもあるよ、というように 何かを付け加える表現 なんです。英語で not only A but also B「AだけでなくBも」 というのがありますが、これも累加の表現です。詳しく学んでいきましょう!
単純な否定を表す「非・不」の下に、限定の副詞がくる!
まずは形から説明します。こちらを見てください。
冒頭に 非(あらズ) や 不(ず) といった単純な否定を表す漢字があります。その下に 唯(たダ) や 独 といった、前回の 限定の表現 の授業でも登場した漢字(限定の副詞)がありますね。ちなみに「唯」は 但・只・徒・惟・直・特 などの漢字と置き換えられます。
読み方は 「ただに/ひとりAのみならず」「ただに/ひとりAのみにあらず」 。意味は 「ただAだけではない、B」 となります。キーフレーズで確認してみましょう。
書き下し文は「唯だに帰るを忘るるのみならず、以て老を終ふべし。」キーフレーズの一文字目を見ると単純な否定を表す 「不」 がありますね。その下には 限定の副詞「唯」 があります。累加の表現です。
意味を確認しましょう。「ただ帰るのを忘れるだけでなく、ここで生涯を終えてもよいほどだ。」この場所の居心地があまりにも良いので、帰るのを忘れるだけでなく、このまま生涯を終えてもよいほどだ、と言っています。 「ただAだけではない、Bだ。」 の形になっていますね。
次のコーナーでは、累加の表現について、おさえておきたいポイントを紹介します。
高校漢文9章「その他の句形」。今回は「累加を表す表現」について学習します。