5分でわかる!カルビン・ベンソン回路①
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この動画の要点まとめ
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ストロマの反応のひとつは、カルビン・ベンソン回路(C3回路)
ある植物のストロマでの反応を図に表すと、次のようになります。
図には、左回りの矢印がかかれており、ぐるっと一周していますね。
ある物質が少しずつ変化しながら、最終的にはもとの物質に戻るというわけです。
この様子は、電気回路とよく似ていますね。
そのため、このような反応のことを、カルビン・ベンソン回路、またはC3回路といいます。
RuBPからPGAを合成するにはCO2が必要
それでは、カルビン・ベンソン回路の流れを、細かく見ていきましょう。
最初に注目するのは、右にある「C5」という文字の横に、RuBPと書かれています。
RuBPは、リブロース二リン酸という物質名を略したもので、今回のスタート地点となります。
RuBPからは、左へと矢印①が伸びていますね。
左の「C4」の横にあるのは、PGAという文字です。
PGAは、リングリセリン酸という 物質名を略したものです。
つまり、①の反応では、RuBP(リブロース二リン酸)がPGA(リングリセリン酸)に変化したことになります。
CO2を吸収する助けるRuBisCO
そして、図を見ると、①の反応には、 CO2 が反応していますね。
このCO2とは、空気中から取り込まれる二酸化炭素です。
ところで、空気中にCO2は、 約0.03% です。とても少ないですね。
そのため、植物が空気中からCO2を取り込むことはなかなか難しいのです。
この問題を解決するのが、植物に含まれるRuBisCOという酵素です。
RuBisCOはルビスコと読み、リブロース二リン酸カルボキシラーゼの略です。
RuBisCOの「RuBis」は、リブロース二リン酸(RuBP)を意味します。
RuBisCOは、RuBPとCO2からPGAをつくる反応を触媒する酵素です。
植物の中にRuBisCOがいるので、ストロマは空気中のCO2を積極的に吸収することができます。
それにより、PGAを生成することができるのです。
6C5(RuBP) + 6CO2 → 12C3(PGA)
最後に、図を見ると、RuBPやPGAのような物質名の隣りに、 C5 や C3 と書かれていますね。
これは、その物質中に C(炭素原子) がいくつ含まれているかを表しています。
そして、最初にC3ができることから、この反応はC3回路と呼ばれるのです。
光合成の反応は、チラコイドでの反応とストロマでの反応に分類されましたね。
今回は、葉緑体のストロマでの反応について見ていきましょう。