5分でわかる!カルビン・ベンソン回路②③
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この動画の要点まとめ
ポイント
PGAからGAPがつくられる
次の図は、カルビン・ベンソン回路の模式図ですね。
カルビン・ベンソン回路における1番目の反応では、RuBisCOの働きによってRuBPからPGAが合成されました。
次の反応では、PGAに対してある物質が結合します。
その物質とは、12(NADPH + H+)とATPです。
この物質の組合せ、どこかで聞いたことがありませんか?
葉緑体のチラコイドでの光合成の反応を思い出してください。
12(NADPH + H+)は光化学系という反応で、ATPは光リン酸化という反応で合成された物質でしたね。
チラコイドでの反応で合成された物質が、ここでカルビン・ベンソン回路にかかわってくるのです。
カルビン・ベンソン回路の2番目の反応では、PGAが、12(NADPH + H+)とATPと反応します。
そして、水といっしょにGAPを生成します。
GAPは、グリセルアルデヒドリン酸の略です。
カルビン・ベンソン回路の2番目の反応を化学反応式で表すと、次のようになります。
12C3(PGA) + 24H+ → 6H2O + 12C3(GAP)
図や化学式に書かれている「C3」は、その物質にC(炭素原子)がいくつ含まれているかを表していますね。
また、12(NADPH + H+)には水素イオンが24個含まれていることに注意しましょう。
GAPから有機物とRuBPがつくられる
カルビン・ベンソン回路における3番目の反応を見ていきましょう。
3番目の反応は、GAPからRuBPに戻る反応です。
その過程で、C6H12O6 が生成されます。
これこそ、光合成の反応で作りたかった有機物、グルコースです。
カルビン・ベンソン回路の3番目の反応を化学反応式で表すと、次のようになります。
12C3GAP) → C6H12O6 + 6C5(RuBP)
この反応過程で生成された有機物は、ミトコンドリアで分解されてATPへと変化します。
このような過程を経て作られたATPを利用して、植物は生きているのですね。
光合成の反応をまとめよう
光合成については、ストロマでの反応がすべてではありません。
葉緑体のチラコイドにおいて光合成色素に光が当たる反応から、光合成のプロセスは始まっています。
葉緑体における光合成全体を化学反応式で表すと、以下のようになります。
12H2O + 6CO2 → 6O2 + 6H2O + C6H12O6
チラコイドでの反応とストロマでの反応のつながりを意識しつつ、カルビン・ベンソン回路における物質の循環をおさえましょう。
光合成の反応のうち、葉緑体のストロマでの反応を紹介してきました。
カルビン・ベンソン回路において、2番目と3番目の反応に注目しましょう。