高校生物
5分でわかる!ハオリムシ
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この動画の要点まとめ
ポイント
ハオリムシ
これでわかる!
ポイントの解説授業
硫黄細菌は硫化水素を利用
次の図を見てください。
これは、ハオリムシという生物です。
ハオリムシは、海底火山で溶岩が海中に出てくるところに生息しています。
このような場所を、熱水噴出孔といいます。
ハオリムシは、白く細長い殻の中から赤い触手が伸ばせるような構造をしています。
大きいミミズのような外見で、チューブワームともよばれます。
実はこのハオリムシの中に、硫黄細菌が住み着いているのです。
なぜ、ハオリムシと硫黄細菌は共生しているのでしょうか?
硫黄細菌が化学エネルギーを生じるときの化学反応を、思い出してみましょう。
硫黄細菌は、硫化水素を取り込んで酸素と反応させ、硫黄、水を排出します。
この反応の過程で生じた化学エネルギーをカルビン・ベンソン回路に送ることで、硫黄細菌は有機物を合成していましたね。
ハオリムシと硫黄細菌は相利共生
実はハオリムシは、硫黄細菌が合成した有機物を受け取って活動しているのです。
そして、硫黄細菌にとって化学エネルギーのもととなる硫化水素を、硫黄細菌に与えています。
ハオリムシと硫黄細菌は、お互いに必要なものを与え合う関係にあるのです。
このように、異なる生物がともに生活することで、互いに利益を得ることができる共生関係を、相利共生といいます。
化学合成細菌には3つの種類がありました。
今回は、そのうちの硫黄細菌に注目します。