高校生物
5分で解ける!代謝(テスト1、第1問)に関する問題
- 問題
- 問題
- 問題
この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
演習1
解説
これでわかる!
問題の解説授業
炭酸同化⇒二酸化炭素を材料として有機物を合成
皆さんの中には、「光合成」と回答した人もいるかもしれませんね。
光合成は炭酸同化の一種ですが、利用するエネルギーは光エネルギーに限定されます。
つまり、この問題の場合、光合成という答えは正確ではありません。
C4植物⇒強光下でも光呼吸が起こらない植物
植物は葉緑体で光合成を行っています。
このときの反応系を、C3回路とよびましたね。
しかし、普通の植物は強い光が当たると光合成ができなくなってしまいます。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
葉緑体の中には、光合成に必要な二酸化炭素を空気中からを取り込む酵素が存在します。
しかし、強光下では、この酵素は二酸化炭素を排出するようになってしまい、有機物を合成する化学反応を進められなくなってしまうのです。
この現象を、光呼吸といいましたね。
それに対して、強光下でも生育できるように進化した植物が、トウモロコシやサトウキビです。
トウモロコシやサトウキビは、光合成を行う上で特有の反応系を使っています。
その反応系を、C4回路といいます。
さらに、C4回路をもっている植物を、C4植物といいます。
CAM植物⇒砂漠などの環境に適したC4植物
サボテンやアロエも、C4植物の一種です。
しかし、このように砂漠などの厳しい環境に適応した植物を特に、CAM植物といいます。
C4植物の中でも、CAM植物は気孔の開け方が特徴的です。
気孔は葉の裏にあり、植物は気孔を開くことで、空気中の二酸化炭素を吸収しています。
しかし、CAM植物が生息する砂漠のような環境は、昼間は非常に高温で乾燥しています。
昼間に気孔を開けると、体から水蒸気がどんどん出てしまうのです。
そのためCAM植物は、昼間は気孔を閉じて、夜間に気孔を開けて二酸化炭素を吸収しています。
無機物である二酸化炭素は、そのまま放置していても、有機物に変わることはありません。
二酸化炭素に、何らかのエネルギーを利用して化学反応を起こすことで、有機物を合成できます。
このように、二酸化炭素を材料として、エネルギーを利用して有機物を合成することを、炭酸同化といいます。