5分でわかる!DNAの構造
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この動画の要点まとめ
ポイント
ヌクレオチド鎖は決まった方向に連結している
DNAは、多数のヌクレオチドが鎖状につながった構造になっています。
図で表すと、次のようになります。
まず、ヌクレオチドは、3つの部分からできていましたね。
ヌクレオチドは、リン酸・糖・塩基が結合したものです。
図において、リン酸は「P」、糖は「五角形」、塩基は「A(アデニン)」・「G(グアニン)」・「C(シトシン)」・「T(チミン)」で表されています。
糖とリン酸の部分でホスホジエステル結合を形成しながら、鎖状に連結して成り立っています。
図では、1本のヌクレオチド鎖が上下に連結していますね。
図の上下に、 5' や 3' といった表記があるのが分かりますか?
これは何を表しているのでしょうか。
実は、ヌクレオチド同士が連結する時には、向きが決まっているのです。
ヌクレオチドのもつ糖は、五炭糖といい、5つの炭素で構成されています。
図の上に5'と書かれていますね。
これは、糖の5番目の炭素にリン酸が結合して、上方向に連結していることを表しています。
また、図の下には3'と書かれていますね。
これは、糖の3番目の炭素にリン酸が結合して、下方向に連結していることを表しています。
2本のヌクレオチド鎖は逆向き
DNAは、2本のヌクレオチド鎖からなっています。
2本のヌクレオチド鎖は、どのような構造をしているのでしょうか。
次の図を見てください。
図で、1本のヌクレオチド鎖のもつ塩基が、もう1本のヌクレオチド鎖のもつ塩基と結合している様子が分かりますか?
また、左のヌクレオチド鎖は上に5'、下に3'と書かれていますね。
一方、右のヌクレオチド鎖は上に3'、下に5'と書かれています。
つまり、2本のヌクレオチド鎖は、逆向きに配置されて結合しているということです。
塩基同士は相補的結合
また、塩基同士は、自由に結合できるわけではありません。
AとT、GとCという組み合わせで必ず結合しています。
このように結合する塩基が決まっていることを、相補的結合といいます。
塩基同士は、水素結合で結合していることが特徴です。
AとTは2か所の水素結合で結合しています。
一方、GとCは3か所の水素結合で結合しています。
結合する塩基が決まっているのは、塩基同士で形成する水素結合の数が決まっているからなのですね。
ワトソンとクリックが二重らせん構造を発見
もう一度、2本のヌクレオチド鎖の全体を見てみましょう。
2本のヌクレオチド鎖からなるDNAは、図のようにねじれていることがわかりますね。
このように、2本のヌクレオチド鎖が同時にらせん状になっている状態を、二重らせん構造といいます。
DNAは、二重らせん構造をとった状態で、細胞の核の中に収められていることになります。
ちなみに、DNAが二重らせん構造をもつことを発見した人物は、ワトソンとクリックです。
あわせて覚えておきましょう。
生物の遺伝情報を担っている遺伝子は、DNAという物質でできていました。
DNAの構造について詳しく見ていきましょう。