高校生物
5分で解ける!真核生物の遺伝子発現調節(1)に関する問題
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真核生物の遺伝子発現調節をおさえよう
核の中はDNAで満たされていますが、一様にDNAが存在しているわけではありません。
図の核には、①で示された斜線が引かれた領域と、②で示された白い領域がありますね。
それぞれの領域は、DNAとタンパク質の結合のしかたが異なっています。
DNAは通常、ヒストンというタンパク質に巻き付いてヌクレオソームとなっていました。
①の領域では、ヌクレオソームがメチル化されて凝集しています。
一方②の領域では、ヌクレオソームがアセチル化されてDNAがほどけたような状態になっています。
よって、①のヒストンにはメチル基が、②のヒストンにはアセチル基が付加されていることになります。
遺伝子が発現するとは、DNAが転写と翻訳を経てタンパク質を合成するということです。
転写は、DNAにRNAポリメラーゼが結合して行われましたね。
つまり、RNAポリメラーゼが結合できる遺伝子領域が発現するということです。
①の状態の遺伝子領域は凝集しているため、RNAポリメラーゼは結合することができません。
RNAポリメラーゼが結合できる遺伝子領域は、②の状態です。
細胞ごとに、②の状態の遺伝子領域は異なります。
そのため、同じゲノムをもつ細胞から様々なタンパク質が合成され、多様な働きをもつようになるのです。
これを細胞の分化といいます。
次の図を見てください。
これは、電子顕微鏡で見た核と、2種類の異なる状態のヌクレオソームです。