5分で解ける!遺伝(テスト3、第1問)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
PCR法では加熱のプロセスがある
PCR法を行うにあたって試験管に入れる材料の一つに、DNAポリメラーゼがあります。
DNAポリメラーゼは、DNAの複製を行う酵素でしたね。
PCR法では、試験管を100℃近くまで加熱するプロセスがあります。
DNAポリメラーゼはタンパク質でできているので、普通は加熱すると変性し、失活して働きを失ってしまいます。
そのため、PCR法で用いるDNAポリメラーゼは耐熱性である必要があるのです。
よって答えは、〇です。
ちなみに、ヒトは耐熱性のDNAポリメラーゼをもっていません。
耐熱性のDNAポリメラーゼをもつ生物は、温泉や高温域に住んでいます。
PCR法では、そのような生物から取り出されたDNAポリメラーゼを利用しているのです。
DNAは水溶液中でマイナスに帯電する
真核生物の場合、DNAは細胞がもつ核の中に収められています。
DNAは水に溶ける性質があり、水溶液中ではマイナスの電荷を帯びていました。
電気泳動法は、DNA断片を大きさごとに分けるバイオテクノロジーです。
その過程では、ゲル中のDNA溶液に電圧をかけ、DNAを電気の力で引っ張って移動させました。
マイナスに帯電しているDNAは、電極の+極方向へ移動します。
よって答えは、×です。
DNA断片はゲルの繊維状構造の中を移動する
電気泳動法では、DNA断片がゲルの中を移動します。
その移動距離はDNA断片の大きさによって異なり、DNA断片の大きさごとにバンド状に検出されました。
このとき、DNAはゲルの繊維状の構造をくぐりぬけて進んでいます。
大小様々なDNA断片が同じ力で電極に引っ張られた場合、どうなるでしょう?
大きいDNA断片は、ゲルの繊維状構造をくぐりぬけることが困難です。
そのため移動速度が遅く、移動距離は短くなります。
一方、小さいDNA断片は、ゲルの繊維状構造を簡単にくぐりぬけることができます。
そのため移動速度が速く、移動距離は長くなります。
よって答えは、×です。
PCR法は、DNAからDNAが合成される複製という現象を、試験管の中で再現するバイオテクノロジーです。
PCR法によって、任意のDNA領域を増幅させることができました。