5分でわかる!配偶子の遺伝子型:連鎖
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この動画の要点まとめ
ポイント
乗換え⇒対合面での染色体の部分的な交換
次の図を見てください。
これは細胞の模式図です。
図の細胞は、母親からAとBという遺伝子を、父親からaとbという遺伝子を受け継いでいます。
AとBの遺伝子と、aとbの遺伝子は、それぞれ同じ遺伝子上にありますね。
これが、「連鎖している」ということの意味です。
細胞周期では、減数分裂の前に間期があります。
間期のうちS期では、細胞内のDNAの複製が行われます。
次の図を見てください。
図で、細胞がもつ染色体がそれぞれ2本ずつに増えていますね。
このときの細胞には、2つのパターンがあります。
この2つの違いは、乗換えという現象が起こるかどうかです。
乗換えとは、対合面での染色体の部分的な交換のことです。
図の②の細胞を見てみると、遺伝子Bとbが交差していますね。
乗換えが起こると、一部の染色体が交換されたまま新しい細胞へ染色体が分配されていきます。
よって、②の細胞が第一分裂を行うと、1つの細胞は遺伝子ABに遺伝子bが組込まれた染色体をもちます。
もう1つの細胞は遺伝子abに遺伝子Bが組込まれた染色体をもちます。
一方、乗換えが起こらない①の細胞は、1つの細胞に遺伝子AとBが入り、もう1つの細胞に遺伝子aとbが入ります。
乗換えが起こるかどうかで、第一分裂終了時に作られる細胞の種類が異なるということですね。
連鎖⇒AB:Ab:aB:ab=n:1:1:n
これらの細胞がさらに第二分裂を行うとどのようになるのでしょうか?
次の図で、それぞれの細胞が第二分裂を行った後の様子を見ていきましょう。
減数分裂の第二分裂では、細胞の染色体がそれぞれ2つに裂かれるようにして新しい細胞へ分配されます。
①の細胞からは、ABという遺伝子型の配偶子と、abという遺伝子型の配偶子が、2つずつ形成されます。
2種類の配偶子が形成されていますね。
②の細胞からは、AB、Ab、aB、abという遺伝子型の配偶子が1つずつ形成されます。
こちらは4種類の配偶子が形成されています。
乗換えが起こることで、Ab、aBという新しい遺伝子型の配偶子が形成されていますね。
1つの細胞が減数分裂を行うと、8つの配偶子が形成されます。
今回の例では、形成された配偶子の遺伝子型は、ABが3つ、Abが1つ、aBが1つ、abが3つです。
配偶子の遺伝子型は、AB:Ab:aB:ab=3:1:1:3 ですね。
今回の図では、①と②の割合が同じ場合を考えました。
一般的に、2つの遺伝子が連鎖の場合、形成される配偶子の遺伝子型は、AB:Ab:aB:ab=n:1:1:n と表されます。
これが、連鎖の場合の遺伝の仕組みです。
配偶子の遺伝子型について見ていきましょう。
今回は、注目する2つの遺伝子が連鎖である場合を考えます。
連鎖とは、2つの遺伝子が同一の染色体上に存在する状態でしたね。