高校生物
5分でわかる!染色体地図作成:三点交雑
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この動画の要点まとめ
ポイント
染色体地図作成:三点交雑
これでわかる!
ポイントの解説授業
三点交雑から染色体上の遺伝子の位置を推定
モーガンは、この染色体地図をつくるために、様々な実験を行いました。
遺伝的に異なる2個体間で交配を行うことを、交雑といいます。
そして、モーガンが行った交雑は、特に三点交雑と呼ばれます。
三点交雑とは、3つの各遺伝子間の組換え価を出すための交雑です。
例えば、同一の染色体上にA、B、Cという遺伝子があると仮定しましょう。
この3つの遺伝子はそれぞれ連鎖しているといえますね。
AとB、AとC、BとCのすべての組換え価を出す交雑が、三点交雑です。
三点交雑から染色体上の遺伝子の位置を推定
ところで、どうして3つの遺伝子の組換え価を求める必要があるのでしょうか?
実は、連鎖する遺伝子間の組換え価は、染色体上の相対的な距離と一致するのです。
組換え価が大きくなるほど、染色体上での2つの遺伝子の距離は長くなります。
また、組換え価が小さくなるほど、染色体上での2つの遺伝子の距離は短くなるのです。
この関係に注目すると、3つの遺伝子の染色体上での位置を推定することができます。
3つの遺伝子A、B、Cについて三点交雑を行った場合を想像してください。
それぞれの組換え価は、A-B間が 20% 、A-C間が 15% 、B-C間が 5% になりました。
このとき、3つの遺伝子の染色体上の位置関係はどのようになるか分かりますか?
次の図を見てください。
これは、三点交雑から導かれる3つの遺伝子の染色体上の位置です。
A-B間の組換え価は20%と最も大きかったので、最も距離が離れていることが分かりますね。
また、CはA-B間を15:5に分けるように位置していますね。
染色体上に存在する様々な遺伝子間の組換え価を調べることで、染色体上のすべての遺伝子の位置関係を推測することができます。
染色体地図とは、染色体のどの場所にどのような遺伝子が配置されているかを示したものです。
モーガンは、このような染色体地図をどのようにして作ったのでしょうか?