5分でわかる!ウニの受精過程①②
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この動画の要点まとめ
ポイント
図の中央には、ウニの卵が描かれています。
卵のまわりにはゼリー層という粘膜層があることが特徴です。
図では、卵をおおうゼリー層へ精子が群がっていますね。
ゼリー層の内側には卵膜という膜があります。
図では、ゼリー層の内側に二重膜のかたちで描かれています。
精子はまず卵膜を目指して進むのです。
受精のプロセスは、大きく4つに分けられます。
順番に見ていきましょう。
先体反応⇒ゼリー層中の物質と精子が反応
まず1つ目のプロセスは、先体反応です。
精子の構造は、頭部、中片、尾部の3つに分けられましたね。
その中でも頭部に含まれる精子の先端を、先体といいました。
次の図を見てください。
これは、精子が卵のゼリー層に到達した様子です。
先体反応ではまず、ゼリー層中の物質と精子が反応します。
ゼリー層の中には特別な物質が入っています。
精子は、その物質と反応することで卵膜へ向かうことができるのです。
ゼリー層は、ただ精子を卵膜へ誘導するだけではありません。
精子がゼリー層へ到達すると、精子の先体からタンパク質分解酵素が分泌されます。
精子はこの酵素によってゼリー層を徐々に分解しながら、ゆっくりとゼリー層の中を進んでいきます。
ゼリー層は、精子が一気に卵に群がって複数の精子が卵に入ることを防いでいるのです。
精子がいよいよ卵膜に到達するとき、精子の形が変わります。
次の図を見てください。
図では、上部に精子、下部に卵膜でおおわれた卵が描かれています。
精子が卵膜に近づくと、精子の先端には先体突起という伸びた部分が生じます。
また、先体突起にはバインディンというタンパク質が発現し、次のプロセスに関与します。
卵膜に到達⇒バインディンと卵膜の受容体が結合
2つ目のプロセスは、精子の卵膜への到達です。
図で確認していきましょう。
精子の先体突起に発現したバインディンは、卵膜の受容体と結合します。
こうして、精子と卵は融合することができるのです。
図で、卵膜上にV字型の構造物が描かれているのが分かりますか?
これが卵膜の受容体です。
精子に発現するバインディンは、自分と同種の受容体とのみ結合します。
ウニの精子の先体突起に発現するバインディンは、ウニの卵の卵膜上の受容体としか結合できないのです。
このように生物は、別種の精子と卵が融合することを防いでいるのですね。
ウニを例にして、受精のプロセスを見ていきましょう。
次の図を見てください。
これは、精子が卵へと近づいている様子です。