5分でわかる!神経胚
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この動画の要点まとめ
ポイント
原腸胚期→神経胚期
胚の陥入の完了にともなって原腸胚期が終了しました。
次は、神経胚期という時期へ進みます。
原腸胚期では、原口背唇部が胚の内側に取り込まれましたね。
原口背唇部が接する胚の表面領域は予定神経域といい、将来神経系になります。
次の図を見てください。
これは神経胚です。
胚の上側が予定神経域となっています。
図で、予定神経域が少し平べったくなっているのが分かりますか?
これを神経板といいます。
神経板が脊索の作用を受けて神経管に
神経胚についても、初期・中期・終期の3つに分けて考えましょう。
次の図を見てください。
これは神経胚初期の胚の断面図です。
上図は、頭と尾を結ぶ線で切断した胚の模式図です。
左側が頭、右側が尾になっています。
下図は、上図に対して垂直な方向で切断した胚の模式図です。
図の右側が胚の左側、図の左側が胚の右側になっています。
上図の上部に、色濃く描かれた線のような構造物が分かりますか?
これが神経板です。
神経板は、胚の頭から尾まで広い領域で背中側に位置していますね。
下図では、上部に色の濃い構造物として描かれています。
神経胚の内部には、脊索が見られます。
脊索は原口背唇部が変化した組織です。
原口背唇部は原腸の側壁をなし、外胚葉に作用して神経板を形成していましたね。
神経胚初期になると原口背唇部は消化管から外れます。
そして、上図に描かれているように棒状の脊索に変化するのです。
脊索は神経版の真下に位置していることが特徴です。
脊索はさらに神経板に作用します。
次の図を見てください。
これは神経胚中期の胚の断面図です。
上図を見ると、神経胚初期との差があまり見られませんね。
しかし、下図に注目してください。
神経板のへりの部分が盛り上がっています。
脊索が神経板に作用することで、神経板の左右が盛り上がり始めるのです。
神経胚後期では、神経板はどのようになるのでしょうか?
次の図を見てください。
神経胚後期の胚の断面図に注目してください。
下図では、神経板の形が変化して管状になっていることが分かりますね。
これを神経管といいます。
このように神経管が形成されるまでが神経胚です。
神経管は、将来神経系となる部分です。
中枢神経である脳や脊髄だけでなく、末梢神経も神経管からできていくのです。
カエルの発生過程について見ていきましょう。
今回は、神経胚の様子に注目します。