5分でわかる!ヒトの受精
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この動画の要点まとめ
ポイント
卵巣の中では第一分裂前期、排卵時は第二分裂中期
次の図を見てください。
これは、ヒトの子宮と卵巣の模式図です。
女性には2つの卵巣があり、合計で約1万個の卵が含まれています。
図の卵巣に注目してください。
図では、ろ胞というつくりにおおわれていた卵が、輸卵管に排出されていますね。
このことを、排卵といいます。
排卵が行われるとき、約1万個の卵の中からまず約20個が選ばれます。
さらにその中から1つの卵が選ばれて、排卵が行われるのです。
ただし、卵巣に含まれている卵は、まだ減数分裂が完了していません。
卵は、卵巣内では第一分裂前期の状態で存在しているのです。
排卵の時期になると、女性の体内で女性ホルモンが分泌されます。
女性ホルモンは、卵巣の中の卵を変化させる作用があります。
卵が十分に成熟すると排卵が行われ、卵が輸卵管へ排出されます。
卵は、排卵時には第二分裂中期の状態になります。
右の①の図では、排卵時の卵の様子が描かれています。
卵の中で染色体が赤道面に並んでいる様子が観察できますね。
卵の右下が内側に少しへこみ、中に小さな丸い構造体が描かれているのが分かりますか?
これは第一極体です。
受精時は第二分裂中期、精子の侵入にて減数分裂完了
排卵された卵は、卵のもつ繊毛によって運動し、輸卵管を移動します。
卵の受精の様子を見ていきましょう。
次の図を見てください。
卵と精子は、輸卵管の途中で出会って受精をします。
卵が子宮まで到達してから受精が起こるわけではないので注意しましょう。
精子は輸卵管を移動して卵巣側へ近づいてくるということですね。
受精するときの卵は、第二分裂中期の状態です。
卵は、排卵されてから受精するまでの間は減数分裂が中断されるのです。
減数分裂のプロセスは受精によって再開されます。
精子が卵に侵入して精核が卵の内部に送り込まれると、減数分裂が完了します。
受精がうまく起こらないと、卵は第二分裂中期の状態のまま子宮へ移動してしまうのです。
右の②の図では、受精完了直前の卵の様子が描かれています。
卵の内部に精核が送り込まれていますね。
卵の中で精核と卵核が合体したものが受精卵です。
このあと受精卵は卵割を起こしながら、輸卵管を移動して子宮へ向かっていきます。
ヒトの受精について見ていきましょう。