5分でわかる!体節決定
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この動画の要点まとめ
ポイント
ショウジョウバエの前後軸は、母性因子であるビコイドとナノスの遺伝子から合成されたタンパク質の濃度勾配によって決定しました。
このあと、分節遺伝子によって体の領域が細かく分かれていきます。
特に最初に発現する分節遺伝子は、ビコイドタンパク質とナノスタンパク質の様々な濃度勾配に基づいて発現するという特徴があります。
1つ目はギャップ遺伝子
分節遺伝子は3種類あり、それぞれが順番に発現します。
1つ目はギャップ遺伝子です。
ギャップ遺伝子は、ビコイドとナノスのタンパク質の濃度勾配に基づいて発現します。
図では、ショウジョウバエの胚の中に多数の点が描かれていますね。
これはギャップ遺伝子の分布を表したものです。
ギャップ遺伝子の発現によって合成されるタンパク質は、胚の真ん中あたりに分布するということですね。
ギャップ遺伝子は、胚の領域を細部まではっきりと決めるわけではありません。
胚の大まかな領域を決めるということがポイントです。
2つ目はペアルール遺伝子
ギャップ遺伝子の発現は、2つ目の分節遺伝子の発現を促します。
2つ目はペアルール遺伝子です。
ギャップ遺伝子の発現に基づいて、胚の大まかな領域が決定しました。
ペアルール遺伝子は、さらにその領域を細分化します。
ペアルール遺伝子により、胚に7つの発現パターンが帯状に見られるのです。
この時点でも、まだはっきりと胚の領域が分けられたわけではないので注意しましょう。
3つ目はセグメントポラリティー遺伝子
ペアルール遺伝子の発現は、3つ目の分節遺伝子の発現を促します。
3つ目はセグメントポラリティー遺伝子です。
セグメントポラリティー遺伝子は14ヵ所で発現し、胚の14の体節を決定します。
セグメントポラリティー遺伝子の発現をもって、胚の領域がはっきりと分けられるのです。
3つをまとめて分節遺伝子
ギャップ遺伝子、ペアルール遺伝子、セグメントポラリティー遺伝子をまとめて、分節遺伝子といいます。
それぞれの分節遺伝子は、次の分節遺伝子の発現を促しました。
分節遺伝子は、連鎖的に発現して最終的に胚の体節を形成することが特徴です。
途中で分節遺伝子の発現が阻害されると、それ以降の形態形成が完全にストップしてしまうのです。
このあと、各体節は様々な器官になっていきます。
ショウジョウバエの体節決定について見ていきましょう。