高校生物
5分でわかる!原基分布図(予定運命図)
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この動画の要点まとめ
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原基分布図(予定運命図)
これでわかる!
ポイントの解説授業
フォークトの実験結果をまとめた原基分布図
フォークトは、両生類の胞胚を使って、局所生体染色法を行いました。
局所生体染色法は、生体染色液によって胚表面の各領域を染色し、染色領域がどのような組織・器官になるかを追跡調査によって明らかにする手法です。
次の図を見てください。
これは、局所生体染色法の実験結果をまとめた図です。
図では、両生類の胞胚の表面が区分されています。
各領域には、このあとの発生でどのような胚葉や器官に分化するかが書き込まれています。
このように、局所生体染色法の結果に基づいて、胞胚の各領域がどのような胚葉や器官へ分化するかを図示したものを、原基分布図(予定運命図) といいます。
図では、胞胚の上が動物極側、下が植物極側です。
胞胚は動物極側から、どの胚葉になる領域かが帯状に分かれています。
動物極側から順に、予定外胚葉領域、予定中胚葉領域、予定内胚葉領域と区分されます。
3つの領域が様々に分化していく
各領域を細かく見ると、将来どのような器官へと分化するかが記されています。
まずは、予定外胚葉領域に注目してください。
胚は、陥入点に近い領域が背側、陥入点の反対側の領域が腹側となって発生しました。
胚の背側に位置する領域は、神経へ分化します。
一方、胚の腹側の領域は、表皮へ分化します。
次に、予定中胚葉領域を見てみましょう。
胚の背側の領域から順に、脊索、体節、側板へ分化します。
同じ胚葉の中でも、領域ごとに様々な器官へ分化することが分かりますね。
また、予定内胚葉領域は、消化管へ分化します。
胞胚の各領域は様々な胚葉や器官へと分化します。
フォークトの実験から明らかになった原基分布図をイメージできるようにしましょう。
フォークトの実験について、結果に注目していきましょう。