高校生物
5分でわかる!交換移植実験
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交換移植実験
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ポイントの解説授業
予定運命の決定時期を明らかにした交換移植実験
シュペーマンは交換移植実験によって、外胚葉の予定運命の決定時期を明らかにしました。
次の図を見てください。
黒イモリ胚と白イモリ胚が2つずつ用意されています。
左の2つは初期原腸胚、右の2つは初期神経胚です。
どちらも、黒イモリ胚の神経域の一部が白イモリ胚の表皮域へ、白イモリ胚の表皮域の一部が黒イモリ胚の神経域へ移植されています。
初期原腸胚を用いた実験では、移植片は移植場所の運命に従いました。
よって、この時期に移植片の運命はまだ決まっていないことが分かります。
一方、初期神経胚を用いた実験では、移植片は移植場所の影響を受けることなく、予定運命のまま分化しました。
よって、この時期に移植片の運命はすでに決定していることが分かります。
シュペーマンは交換移植実験から、神経域と表皮域が位置する外胚葉の運命は初期原腸胚期から初期神経胚期の間に決定することを明らかにしました。
彼はさらにもう一つの実験を行い、原口背唇部の誘導能を示しました。
この実験を、原口背唇部移植実験といいます。
今回は、シュペーマンの交換移植実験について確認します。