今回は、重複受精について見ていきます。

被子植物では、おしべで作られた花粉から精細胞が作られ、めしべでは卵細胞が作られました、
精細胞と卵細胞は、ともに配偶子です。
次の図を見てください。

これは受粉の様子です。
花粉がめしべの柱頭に受粉し、花粉からめしべの中へ花粉管が伸びています。
花粉管の中へは花粉に含まれた雄原細胞が送り込まれました。
雄原細胞が花粉管内で1回の体細胞分裂を経て、精細胞が生じるのです。

このときに受精が起こるわけですが、被子植物の受精は少し特殊です。
実はこのとき、花粉管内の2つの精細胞が胚のう内の細胞に同時に受精しているのです。
このような現象のことを、重複受精といいます。

重複受精は、被子植物だけに見られる受精の仕組みです。
どのように重複受精が起こるのか、わかりやすく解説していきます。