5分で解ける!植物の発生(テスト1、第2問)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
胚と胚乳の形成過程の各細胞の名称をおさえよう
胚は植物体を形成する組織でした。
アは、胚のもととなる受精卵を形成する配偶子です。
精細胞と合体して受精卵を生じる細胞アは、卵細胞です。
卵細胞は、胚のうの中に含まれている配偶子です。
精細胞は、胚のうへ伸びた花粉管の中で雄原細胞が体細胞分裂を経て生じる配偶子です。
1つの雄原細胞は、花粉管の中で体細胞分裂を経て、2つの精細胞を生じます。
胚のうへ運ばれた2つの精細胞のうち1つは、卵細胞と受精して受精卵を生じました。
もう1つの精細胞は、別の細胞イと結合して最終的に胚乳を生じます。
イは中央細胞です。
胚のうは7つの細胞で構成されていました。
中央細胞は7つの細胞のうち最も大きく、他の6つの細胞を含んでいます。
また、中央細胞は中央に極核という2つの核をもつことが特徴です。
精細胞と中央細胞が受精すると細胞ウを生じます。
ウは胚乳細胞です。
胚乳細胞がさらに分裂することで胚乳が生じます。
重複受精⇒2か所で見られる被子植物特有の受精様式
被子植物では、受精①と受精②が同時に起こります。
花粉管内で生じた2つの精細胞は、それぞれ卵細胞と中央細胞と受精し、将来的に胚と胚乳を形成します。
このように、2か所で見られる被子植物特有の受精様式を、重複受精といいます。
卵細胞と胚乳細胞の核相をおさえよう
有性生殖を行う細胞の状態を染色体数の構成で表現したものを、核相といいました。
減数分裂が起こる前の細胞は、父親と母親のそれぞれから染色体を受け継いでおり、核相は2nと表します。
アの卵細胞は、減数分裂を経て生じた細胞です。
減数分裂は、DNA量と染色体数が半減する分裂でしたね。
よってアの核相は、nです。
ウの胚乳細胞は、精細胞と中央細胞が受精して生じたものです。
精細胞も卵細胞と同様に減数分裂を経て生じた細胞なので、核相はnと表されます。
中央細胞は極核という2つの核をもつため、核相は(n+n)と表されました。
よって、ウの核相は、n+(n+n)= 3n です。
被子植物の受精は、2種類の変化が同時に起こります。
その変化を、次のように表しました。
上段は胚が形成されるプロセス、下段は胚乳が形成されるプロセスです。