高校生物
5分でわかる!オーキシンの成長促進作用①~③
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
オーキシンの成長促進作用①~③
これでわかる!
ポイントの解説授業
プロトンポンプが細胞壁へ水素イオンを排出
次の図は、植物細胞を表しています。
植物細胞は細胞壁と細胞膜でおおわれています。
図で、細胞の一番外側をおおっている構造が細胞壁、内側をおおっている構造が細胞膜です。
細胞膜にはプロトンポンプという膜タンパク質があります。
図では、細胞膜の各辺に1つずつ描かれています。
オーキシンはまずプロトンポンプに結合し、プロトンポンプを活性化するのです。
プロトンポンプは水素イオンの排出に関与する膜タンパク質です。
オーキシンの作用によって活性化したプロトンポンプは、細胞壁へ水素イオンを排出します。
右の図は、植物細胞のうち黒枠で囲まれた細胞壁を拡大したものです。
繊維状の構造物は細胞壁を構成するセルロースです。
また、丸い構造体はエクスパンシンという酵素です。
細胞壁に水素イオンが排出されると、細胞壁が酸性になります。
水素イオン濃度が上がるので、pHが低下するということですね。
エクスパンシンにより細胞の吸水が可能に
酸性条件下では、細胞壁中のエクスパンシンが活性化します。
通常セルロースは結びついており、細胞壁を頑丈なものにしています。
しかしエクスパンシンが活性化すると、セルロースの結びつきが分解されるのです。
エクスパンシンがセルロースに作用することで、細胞壁の構造は緩いものになります。
すると細胞は、吸水による体積の増加が可能になります。
細胞1つ1つが吸水により体積を増加させることで、植物は成長するのですね。
植物細胞が成長するプロセスのスタートは、オーキシンがプロトンポンプを活性化することです。
そのため、オーキシンには植物の細胞を成長させる作用があると言えるのです。
オーキシンの成長促進作用を見ていきましょう。