高校生物
5分で解ける!オーキシンの性質(2)に関する問題
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の問題と解説
練習
一緒に解いてみよう
解説
これでわかる!
練習の解説授業
オーキシンの成長促進作用をおさえよう
水素イオン濃度が上昇するということは、酸性になるということですね。
よって、細胞壁のpHは低下することになります。
酸性条件下では、細胞壁中のエクスパンシンという酵素が活性化されます。
エクスパンシンは、細胞壁を構成するセルロース繊維の結びつきを分解することが特徴です。
セルロースが分解されるわけではないので注意しましょう。
細胞壁の構造が緩くなることで、細胞は吸水による体積増加が可能となり、成長できるのです。
オーキシン単独でも成長促進作用はあります。
しかし、その他の植物ホルモンと協調的に働くことで、植物細胞の伸長成長を促すことができるのです。
そのような植物ホルモンは、ブラシノステロイドやジベレリンです。
ブラシノステロイドとジベレリンが協調的に作用するのではありません。
いずれかの植物ホルモンがオーキシンと協調的に作用することで、伸長成長が促されるのです。
セルロース繊維は、自身はあまり伸縮しませんが、セルロース繊維の間は広がりやすいという性質があります。
また、伸長成長とは、植物細胞が縦方向に成長することです。
植物細胞が吸水によって体積増加するとき、縦方向に成長するためには、横方向になっているセルロース繊維の間に水が入り込む必要があります。
よって、オーキシンが他の植物ホルモンと協調的に作用すると、細胞壁のセルロース繊維は横方向に整うということですね。
オーキシンは、植物細胞の細胞膜にあるプロトンポンプを活性化します。
活性化されたプロトンポンプからは、水素イオンが細胞壁中へ排出されました。
オーキシンの作用によって、細胞壁中の水素イオンはより高濃度になるのです。