高校生物
5分で解ける!落葉に関する植物ホルモンに関する問題
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練習の解説授業
落葉のメカニズムをおさえる
離層が形成されると、やがて細胞壁が葉の重さに耐えられなくなります。
すると、葉が幹から外れて落葉という現象が見られるのです。
ブナの落葉のメカニズムを思い出してください。
離層の形成には、2種類の植物ホルモンが関与していました。
アブシシン酸とエチレンです。
アブシシン酸は寒冷刺激によって分泌され、エチレンを合成させました。
離層の形成に直接関与するホルモンはエチレンです。
アブシシン酸とエチレンが協調的に作用することで、離層が形成されて落葉が見られるのですね。
落葉樹はいつでも落葉しているのではありません。
外環境に対応する必要があるときに落葉しているのです。
バイオームとは、気候帯によって区分された動植物の群集です。
落葉樹によって構成されるバイオームは、夏緑樹林と雨緑樹林です。
夏緑樹林は、季節変化の大きい温帯地方の北部に見られます。
ブナなどの木本で構成され、冬の寒さが厳しいことが特徴です。
夏緑樹林は、冬に対応するために落葉します。
冬に葉が付いていると、厳しい寒さのために凍傷になることがあるのです。
雨緑樹林は、雨季と乾季の交代する季節風帯に見られます。
チークなどの木本で構成され、乾季の乾燥が厳しいことが特徴です。
雨緑樹林は、乾季に対応するために落葉します。
乾季に葉が付いていると、木本の乾燥がより進んでしまうのです。
木本にはそれぞれ落葉する理由があるのですね。
落葉に関与する植物ホルモンと落葉のメカニズムをしっかりおさえましょう。
植物は植物細胞どうしが細胞壁でしっかりとつながって構成されています。
そのため、葉が幹から外れるということは基本的に起こりません。
しかし、葉柄部分の一部の細胞壁が弱くなることで落葉が起こります。
この領域を離層といいます。