5分でわかる!音の受容
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
私たちが聴く音は、空気の振動です。
音は、その振動の様式を変えながら、聴覚器の様々な器官を伝わっていきます。
音の振動が聴覚器を伝わると、最終的にうずまき管内の基底膜の振動に変換されましたね。
さて、基底膜の振動は、このあとどのように伝えられるのでしょうか?
基底膜の振動が聴細胞を上下させる
図の下部はうずまき細管の下部にあたる基底膜です。
その上には、多くの細胞が塊になって存在しています。
基底膜上の細胞のうち、上方向へ毛が生えた細胞が4つ描かれていますね。
これを聴細胞といいます。
聴細胞に生えている毛を感覚毛といいます。
4つの聴細胞の上側に位置している構造物を、おおい膜といいます。
おおい膜と聴細胞は、まとめてコルチ器とよばれます。
おおい膜は通常、聴細胞にぎりぎり触れない距離に位置していることが特徴です。
それでは、音が伝わる仕組みを見ていきましょう。
空気の振動は、鼓膜や耳小骨を介して、基底膜に伝わります。
この振動は、基底膜を揺らし、聴細胞を上下させます。
すると、聴細胞の感覚毛がおおい膜に触れるのです。
感覚毛がおおい膜に触れると、感覚毛が変形し聴細胞が興奮するというわけです。
図で、4つの聴細胞のすぐ下に1本の紐状の構造物が描かれているのが分かりますか?
これを聴神経細胞といいます。
聴細胞の興奮は聴神経細胞へ伝えられます。
聴神経細胞の神経線維が束になったものは、聴神経とよばれます。
聴細胞興奮⇒聴神経細胞⇒聴神経⇒大脳聴覚野
聴覚器にあるコルチ器は1つではありません。
たくさんのコルチ器が存在しているのです。
次の図を見てください。
上の図では、聴覚器の外観に描かれたうずまき管には線が入っていますね。
この線で切ったときの断面を表したのが、下の図です。
うずまき管は、外観だけ見ると平べったい構造をしているようにも見えますが、実はソフトクリーム状に渦が巻かれた構造になっているのですね。
うずまき管の断面図を見ると、中にいくつか部屋のようなものができていますね。
各部屋の中で薄い色で描かれている部分がコルチ器です。
それぞれのコルチ器からは聴神経が伸び、図の下部で束になっていますね。
聴神経は、最終的に脳へ伸びていきます。
聴神経の行先は、大脳にある聴覚野という部分です。
聴覚野は、左脳の側面にあたる側頭葉とよばれる領域に位置しています。
このように、音の情報が大脳の聴覚野へ到達することで、はじめて聴覚が成立するのです。
音が認識されるまでの流れをしっかりおさえましょう。
音が最終的に認識されるまでの流れを見ていきます。