高校生物
5分でわかる!耳小骨
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この動画の要点まとめ
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耳小骨
これでわかる!
ポイントの解説授業
耳小骨:音の振動を増幅し、鼓膜からうずまき管へ振動を伝える
耳小骨は、聴覚器の中耳に位置しています。
次の図を見てください。
これは中耳の周辺を拡大したものです。
耳小骨は、中耳の空洞になっている部分にある骨です。
耳小骨は3つの骨から構成されていることが特徴です。
3つの骨の名前は鼓膜側から順に、つち骨・きぬた骨・あぶみ骨といいます。
これら3つの骨が、鼓膜からうずまき管へ音の振動を伝えているわけです。
耳小骨が何らかの障害を受けてしまうと、鼓膜へ届いた音の振動をうずまき管へ伝えることができません。
このような原因で難聴になることがあります。
耳小骨は、ただ単に鼓膜からうずまき管へ音の振動を伝えるだけではありません。
音の振動を増幅させてうずまき管へ伝えているのです。
耳小骨の働きにより、小さい音も認識することができるようになるわけですね。
そのため、何らかの原因で耳小骨が音の振動を増幅する率が下がってしまうと、音が聴こえにくくなってしまいます。
これも難聴になる原因です。
聴覚反射:音の振動の増幅を阻止
また、耳小骨には聴覚反射という働きもあります。
みなさんは、反射という現象を聞いたことがありますか?
例えば、熱いやかんを触ったときに瞬時に手を離す現象が反射です。
聴覚に関しても、これと似た反応があるのです。
耳小骨には音の振動を増幅させる働きがありましたね。
もし、大きい音がさらに増幅されてうずまき管へ伝わると、どうなるでしょうか?
内耳にとても大きな振動が伝わることで、神経が傷付いてしまうおそれがあります。
図で、きぬた骨に筋肉が付いているのが分かりますか?
大きい音が聴覚器へ入ると、この筋肉が反射的に収縮してきぬた骨を引き上げます。
すると、音の振動の増幅率が低下するのです。
このように聴覚反射によって、大きい音がより増幅されて内耳へ伝わることを阻止するのですね。
耳小骨について詳しく見ていきましょう。